18910 GDPは二倍だが、中国は日本に40年遅れていると華字紙も自省   宮崎正広

■ひとりあたりのGDPは中国7000ドル弱、日本は40000ドル

「勝った」「勝った」と勇ましく進軍ラッパを吹いてきた中国だが、国の成長はあっても、一部の富裕層が裨益しただけで庶民の暮らしは低いまま。公害垂れ流し、福祉は貧弱。高層ビルは表向きビカピカ光るが、なかへ入るとエレベータが動かない。コンクリート剥き出し、トイレの水は流れず、電気が付かなかったりする。

在日華人らの中国語新聞は華やかに出そろっているが、最近は日本批判の記事に混ざって自省の色彩を帯びてきた。

なかでも「中国のGDPは日本の二倍だが、実質の経済実力で中国は日本に40年遅れている。ひとりあたりのGDPは中国7000ドル弱、日本は40000ドルである」(華風新聞、2015年4月10日号)

エンゲル係数、乳児死亡率、第一次産業への依存度、個人の電力消費量などを勘案すると、「中国はまだ日本の1970年代の状況にあり、たとえGDPが世界二位と雖も日本に遅れること40年だ」と分析する同紙は次のように続けた。

「1980年の統計で中国のGDPは日本の27・9%でしかなかった。2014年統計で中国のGDPは日本の1・87倍までに成長したが、輸出生産基地としての中国の経済性格が変わり、また日本からのカネの流れも変わった。

1979年から2007年まで日本が貸し付けたカネは3兆3164億円で、くわえて日本企業の直接投資は10兆300億円にものぼった。近年は中国の対日投資が14兆3000億円となって、資金の流れも双方向となった」

しかし中国の対日投資の中味は日本とはまったく異なることには触れていない。

<a href="http://www.kajika.net/">杜父魚文庫</a>

コメント

タイトルとURLをコピーしました