■議会演説も
ワシントン(CNN) オバマ米大統領は米東部時間の28日、訪米中の安倍晋三首相をホワイトハウスに迎えて公式夕食会を開く。日本とのつながりを強く意識した食器やメニューが用意される。
オバマ大統領が昨年4月に日本を訪問した際、安倍首相は東京・銀座の有名すし店「すきやばし次郎」で大統領をもてなした。皇居での歓迎行事などを翌日に控え、まずは両首脳が静かに語り合う場となった。
今回はオバマ大統領が安倍首相をもてなす番だ。公式夕食会は2011年以来初めて、庭園のテントでなく室内で開かれる。招待客は200人前後。昨年オランド仏大統領を迎えた時の約400人に比べると半分の規模になるが、その分だけ親密な交流が期待できる。
ローズ大統領副補佐官は「和やかで実のある、重要な訪問になるだろう」と述べ、今年が第2次世界大戦の終結から70年の節目になることを指摘した。
戦争の名残は完全に消えたわけではない。安倍首相は慰安婦問題や靖国神社参拝をめぐり、韓国や中国からの批判にさらされている。首相のワシントン入りに合わせ、在米韓国人団体などがデモを計画。29日に米議会での演説で慰安婦問題への謝罪を表明するよう求める見通しだ。
両首脳の会談ではこの問題も取り上げられるとの見方が強いが、夕食会で緊張が表面化することはないだろう。
ホワイトハウスによると、夕食会のテーマは「待ちわびた春」。ホワイトハウスの玄関には日米友好のシンボルである桜の枝が生けられる。
ハワイ育ちのオバマ大統領がワイキキでよく訪れるレストランの日本人シェフ、森本正治氏を迎え、「カイルア・ブルー」と名付けた青い縁取りの食器が初めて使われる。
食器はミシェル大統領夫人の出身地であるイリノイ州のピッカード社製。カイルアは、オバマ一家が毎年クリスマス休暇を過ごすオアフ島東側の海岸の名だ。
メニューは、シーザーサラダとまぐろを透明シートで包み水引を結んだ前菜など、日米両国の料理を融合した5品のコース。
テーブルにはフォーク、ナイフのほかに赤いはしが用意され、安倍首相の地元、山口県の地酒で乾杯する。食事とともに出されるワインは、米カリフォルニア州ソノマの日本人醸造家が手掛けたシャルドネだ。
日本色の強い料理とは対照的に、食後のショーは米国一色。人気映画「ジャージー・ボーイズ」のキャストが、フランキー・ヴァリ率いる往年の米ポップスグループ、フォー・シーズンズの名曲を披露する。(CNN)
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