19120 米国務長官、ロシア大統領と12日会談へ   古沢襄

【ワシントン】ケリー米国務長官は12日にロシアのプーチン大統領と会談する予定だ。米国の閣僚がロシアを訪問するのは昨年のウクライナ危機発生以降で初めて。

米国務省の発表によると、ケリー長官はロシア南部のソチでプーチン大統領に加え、ラブロフ露外相ともウクライナ、シリア、イランの問題について話し合う予定。

ロシア大統領府は会談予定をまだ確認していないが、報道官は先週、実現の可能性があることを認めていた。

ロシア外務省は米ロ外相会談の予定を確認する声明で、「米政府の的を絞った非友好的な行動」に関連した「困難な時期」が続いていると非難した。

だがケリー国務長官の訪問は「世界の安定性が大きく依存している両国の関係正常化につながる」ものだとした。

ケリー国務長官は1月にプーチン大統領とロシアで面会しウクライナ問題を協議する予定だったが、訪問は中止されていた。

これとは別に、北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は11日、ロシアはウクライナの親ロシア派分離主義勢力に軍事支援を提供し続けたことで、2月のミンスク停戦合意に違反したと非難した。

ストルテンベルグ事務総長はブリュッセルで記者団に対し、「ロシアが数週間そして数カ月にわたり、重火器や大砲、先進防空システム、訓練、戦力を提供するのを確認してきた」と語った。

ミンスク合意の完全履行こそがウクライナ問題の平和的解決に向けた最善の道だとしつつ、これがあまり実行に移されていない状況を示唆した。

「ウクライナ東部ではまだ死者が出ており、停戦合意違反や監視活動の妨害が増えているほか、ロシアによる分離主義勢力の支援が継続している」とし、「誤った方向の憂慮すべき傾向だ」と、これまでになく強硬にロシアを批判した。

NATOは今週、トルコで外相理事会を開く。(ウオールストリートジャーナル)

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