■高村副総裁、民主・後藤氏の発言に激怒
「言葉の引用がまったく不正確。ウソならすべてが『デマゴーグ』と判断されても仕方ない」
自民党の高村正彦副総裁は28日、衆院平和安全法制特別委員会の質疑で自身の発言を引用した後藤祐一氏(民主)をこう批判し、訂正と謝罪を求めた。
高村氏が激怒したのは、政府が集団的自衛権を行使する例としてあげた中東・ホルムズ海峡の機雷掃海に関するやりとりだ。
後藤氏は、高村氏が出演した3日のNHK番組に触れ、「石油が来なくなって、実際に寒いところで凍死者が続出するというところまでいかないとなかなか適用できないんだというようなことを言っていた」と指摘した。
確かに、死者の有無を絶対条件とするかどうかは、自衛隊出動を判断するうえで天と地の差があるはずだ。
しかし、高村氏は番組で、「一つ一つ例をあげると、これはどうだとなるからなかなか難しい」と指摘した上で「一つ言うと、ホルムズ海峡から原油が全く来なくなって、その結果国内で灯油もなくなり、寒冷地で凍死者が続出するなんてのは『国民の権利が根底から覆される』じゃないか」と例示を述べていた。
民主党は集団的自衛権を行使する条件が不明瞭と政府を追及している。ただ質問に「デマ」(高村氏)が入るのはあまりに不誠実でないか。
後藤氏は産経新聞の取材に「(引用は)一言一句精緻な方がよかったかもしれない」と述べたが、発言が意図的でなかったと信じたい。(産経・水内茂幸)
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