19231 小笠原で震度5強、1都9県で震度4…M8・5   古沢襄

30日午後8時24分頃、小笠原諸島の西方沖を震源とする推定マグニチュード(M)8・5の地震があり、東京都小笠原村(母島)と神奈川県二宮町で震度5強、埼玉県春日部市などで震度5弱を観測するなど、全都道府県で震度1以上を観測した。

この地震による津波の心配はないという。

気象庁によると、規模の非常に大きい地震が地下深く約590キロ・メートルのプレート内部で発生したため、揺れが広範囲に伝わった。震度4も関東甲信を中心に1都9県で観測され、強い揺れは長く続いた。ただ、震源が非常に深かったことから、津波は発生しなかった。

川崎市消防局によると、同市川崎区追分町の男性(56)が自宅マンションの屋外階段で転倒し、肋骨ろっこつを折った。埼玉県川口市消防局によると、同市に住む女性(70)が、棚から落ちてきた皿が頭に当たりけがをした。

気象庁によると、日本周辺でM8以上の地震が発生するのは、2013年5月に北海道で最大震度3を観測したオホーツク海を震源とするM8・3の地震以来となる。この時の地震でも、震源が598キロ・メートルと非常に深かったため、津波は起きなかったという。

30日夜、記者会見を開いた気象庁の中村浩二・地震情報企画官は、今回の地震が起きた周辺海域では深さ数百キロ程度の震源が深い地震が相次いでいることを指摘。「過去の地震の経験上、強い揺れを伴う余震が起きる可能性は低い」と説明した。

首都圏の公共交通機関では、地震発生直後から、点検などのため乱れが生じた。

JR東日本によると、東北、上越、北陸の各新幹線で計7本が運休するなどし、約3万人に影響した。JR東海によると、東海道新幹線も東京―新大阪間の上下線で一時運転を見合わせ、約4万7000人に影響した。首都圏の在来線も山手線や京浜東北線など各線で一時運転を見合わせた。

国土交通省などによると、羽田空港は点検のため、約30分にわたって滑走路を閉鎖。一部の便の発着に遅れが出た。

各地の主な震度は次の通り。

▽震度5強 東京都小笠原村(母島)、神奈川県二宮町

▽震度5弱 埼玉県鴻巣市、春日部市、宮代町

▽震度4 東京都小笠原村(父島)、東京都千代田区、群馬県館林市、千葉市中央区、横浜市中区、栃木県栃木市、さいたま市中央区、茨城県取手市、山梨県忍野村、静岡県伊豆の国市、長野県佐久市など

▽震度3 宮城県石巻市、福島市、山形県中山町、福岡県柳川市、福井市など(読売)

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