■中国軍高官が明言
【シンガポール=池田慶太】中国軍の孫建国副総参謀長は31日、シンガポールで開かれていたアジア安全保障会議で講演し、南シナ海のスプラトリー(南沙)諸島で中国が進める岩礁の埋め立てについて、「完全に主権の範囲内であり、合法で道理にかなったものだ」と主張した。
米国のカーター国防長官が30日に要求した埋め立ての即時中止に応じない考えを示したものだ。
孫氏はさらに、中国が埋め立てによって建設を進める「人工島」は「軍事防衛の需要を満たすため」と説明し、軍事目的であることを認めた。
人工島に対しては、東シナ海に続いて南シナ海に防空識別圏を設置するための拠点確保が目的との懸念も広がっている。講演後の質疑で、日本の徳地秀士防衛審議官がこの件をただしたところ、孫氏は「(南シナ海での識別圏設置は)空と海の安全保障がどの程度脅かされているかなどを総合的に判断する」と述べるにとどめた。
また、名指しを避けながらも、「ダブルスタンダード(二重基準)で言いがかりをつけ、(関係国間の)分断をそそのかすべきではない」と米国の批判に反発し、日米などの南シナ海への関与をけん制した。(読売)
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