3日、那覇空港で、自衛隊のヘリコプターが管制官の許可なく滑走路上空を横切ったため、全日空機が離陸を中止し、さらに同じ滑走路に別の旅客機が着陸した二重のトラブルで、国の運輸安全委員会は、自衛隊機のパイロットが勘違いした可能性もあるとみて、4日から本格的に調査することにしています。
3日午後、那覇空港で、航空自衛隊のヘリコプターが管制官の許可なく滑走路上空を横切ったため、すでに離陸滑走中だった全日空機が途中で離陸を中止し、さらに同じ滑走路に日本トランスオーシャン航空の旅客機が着陸する二重のトラブルがありました。
このトラブルで2機の旅客機の合わせて127人の乗客乗員にけがはありませんでしたが、国の運輸安全委員会は、事故につながりかねない重大なトラブルだったとして、4日から本格的に調査することにしています。
このトラブルで、航空自衛隊は、ヘリコプターのパイロットが、全日空機への離陸許可を自分のヘリコプターへの許可と勘違いした可能性もあるとみています。
このため運輸安全委員会は、管制官と自衛隊機のパイロットの当時のやり取りについて詳しく調べることにしています。
また、日本トランスオーシャン航空の機長が「滑走路上に旅客機があるのは確認していたが、離陸に向け滑走していたので、着陸に支障はないと判断した」と話していることから、運輸安全委員会は、着陸するまでの状況についても詳しく調べることにしています。
■離着陸時のトラブル相次ぐ
離着陸時のトラブルは国内でもたびたび起きています。
このうち、ことし4月には、自衛隊が航空管制を担当する徳島空港で、滑走路上に車両があるのに管制官が誤って着陸許可を出し、日本航空の旅客機が車両に気付いて着陸をやり直すトラブルが起きています。
また、去年4月には、那覇空港に着陸しようとしたピーチ・アビエーションの旅客機が、空港手前で異常に高度を下げ、警報装置が作動するトラブルがあり、パイロットが管制官の指示を勘違いし、通常より手前で高度を下げ始めた可能性が指摘されています。
このほか、3年前、那覇空港で、中国の旅客機が管制官の許可なく滑走路に進入し、別の旅客機が着陸をやり直したトラブルで、国の運輸安全委員会は、先月、パイロットが管制官の指示の内容を勘違いし、管制官も確認が不十分だったとする調査報告書をまとめています。(NHK)
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