長野と群馬の県境にある浅間山では、山頂の直下を震源とする火山性地震が増え、火山ガスの量も増加しています。気象庁は浅間山では火山活動が高まっていると考えられ、今後、火口周辺に影響を及ぼす小規模な噴火が発生する可能性があるとして、噴火警戒レベル2の火口周辺警報を発表し、火口からおおむね2キロ以内には立ち入らないよう警戒を呼びかけています。
気象庁の観測によりますと、浅間山ではことし4月下旬ごろから山頂の火口付近の直下のごく浅い場所を震源とする火山性の地震が多い状態が続き、先月1か月の地震回数は986回に上り、今月7日には1日の回数が87回に達しました。
また、放出される二酸化硫黄の量は今月8日の観測で1日当たり500トン、11日の観測では1日当たり1700トンと先月の3回の調査の70トンから100トンと比べて大幅に増加しています。
気象庁は、浅間山では火山活動が高まっていると考えられ、今後、火口周辺に影響を及ぼす小規模な噴火が発生する可能性があるとして、11日午後3時半に浅間山に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを「レベル1」から火口周辺への立ち入り規制を呼びかける「レベル2」に引き上げました。
そのうえで、火口からおおむね2キロ以内では、噴火に伴って大きな噴石が飛ぶおそれがあるとして立ち入らないよう警戒を呼びかけています。
浅間山は長野と群馬の県境にある標高2568メートルの活火山です。
平成16年9月に発生した噴火では、関東や東北の広い範囲に火山灰が降ったほか、6年前の平成21年2月から5月にかけて小規模な噴火が起きました。
その後、噴火は起きていませんが、ことし4月下旬ごろから火山性地震が増加し、気象庁は先月、臨時の解説情報を出して、注意を呼びかけていました。浅間山の噴火警戒レベルがレベル2となるのは、5年前の平成22年4月以来です。
■登山道の一部 立ち入り規制
浅間山の山頂火口からおおむね2キロの範囲には、登山道のほかは、観光施設や住宅などはありません。
今回、噴火警戒レベルがレベル1からレベル2に引き上げられたことを受け、火口から2キロの範囲にある登山道のうち、「賽の河原分岐点」と呼ばれる地点から火口に近い登山道への立ち入りが規制されることになります。
■専門家「噴火直前の”傾向”に注意を」
浅間山の火山活動について東京大学地震研究所の中田節也教授は、「浅間山ではことし4月から地震の回数が多い状態が続き、火山ガスの量も増えるなど、火山活動が活発になっていると考えられる。
ただ、過去に小規模な噴火が起きた平成20年や平成21年ごろの回数には達してはいない。また、過去の噴火の際には、直前に地下の深い場所での地震が増える傾向がみられ、こうした変化がないかどうか、今後の活動に注意するとともに、自治体などの指示に従って危険な地域に立ち入らないことが重要だ」と話しています。
■浅間山 過去の噴火
浅間山は長野と群馬の県境にある標高2568メートルの活火山で周辺には軽井沢などの観光地が点在しています。国内でも最も活動が活発な火山の一つでこれまでにも度々、噴火を繰り返してきました。
平成16年9月には、噴石が火口から2.7キロの付近まで飛ぶ中規模の噴火が起きて、関東や東北の広い範囲に火山灰が降りました。
6年前の平成21年2月には噴煙が火口から2000メートルの高さまで上がる小規模な噴火が起きて、火口の周辺に噴石が飛び、気象庁は噴火警戒レベルをレベル3の「入山規制」に引き上げました。
その後、活動はやや落ち着いた状態となり平成22年4月から噴火警戒レベルは「1」となっていますが、現在、山頂火口から半径500メートルの範囲では自治体によって立ち入りが規制されています。(NHK)
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