19307 イタリア当局、ようやく中国人の不正送金の概要を把握   宮崎正広

■イタリアのチャイナタウンから中国銀行経由で387億HKドルが消えた

387億香港ドルは邦貨換算で5800億円強になる。「脱税」としか思われない手口で中国人がイタリアで稼ぎ出したカネは、現地の中国銀行支点を経由し、中国へ送金され、忽然と消えた。

この数字は同行のフィレンツェ支店の送金手数料収入(75万8000ユーロ=邦貨換算で1億640万円)からイタリアの当局が推計したものだ。

「イタリアの経済警察の捜査で、ようやくイタリアの於けるチャイナタウンの概要、その不法行為の実態の半分くらいが明るみに出た」(『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』、6月6日付け)。

イタリア人のぼやきは「イタリア全体は景気が悪いのに、なぜチャイナタウンだけは景気が良いのかね?」。

偽物作りでせっせと設けたカネで珈琲バアから不動産まで、つぎつぎに中国人が買収してゆく。

かれらの商売は偽物つくりのほかに売春、不法労働、違法移民斡旋、そして巨額の脱税だ。

世界的ブランド産業の集中するプラト市は、事実上、中国人が乗っ取った。

地元の小学校は中国人だらけとなってベルルスコーニ前首相が視察したほど、イタリアでは中国人の評判が悪い。

プラト市の皮革製品工場を中国人が経営し、それらをMADE IN ITALYとして世界に輸出するからタチが悪い。

このことは嘗て拙著でも特筆したが、その後も警察とのいたちごっこが続き、国際捜査を伊太利亜政府は中国に要請しても、北京は「中国は法治の国であり、不法な送金などは厳重に取り締まっており、経済犯罪は起こりえない」とすっとぼけているそう。

 
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