■これはノーベル平和賞に値する快挙ではないのか?
インドのモディ首相は6月6日、ダッカへ飛んで、バングラデシュのハシナ首相との話し合いにより、両国国境付近で複雑に入り組んだ飛び地の交換で合意に達した。
これはバングラデシュ国内にある111ケ所ものインドの飛び地(1万7160エーカー)と、インド国内にある51ヶ所のバングラの飛び地(7110エーカー)を交換し合い、長年の領土係争に画期的ともいえる平和解決となった。
「飛び地」だけならまだしも、飛び地の中に飛び地、そのなかにまた飛び地があり、警察も行き亘らず、行政の末端が機能しないため電線も敷設されず、狭い田畑にほそぼそと農業、あるいは山賊、ケシ栽培などで生計を立ててきたと言われる。
飛び地はクチビハール王国とムガール帝国軍との武力衝突の結果、置き去りにされてきた問題で、飛び地に合計50,000余が無国籍状態で暮らしてきた。当該国の行政サービルを得られず、棄民同様の扱いをうけてきたが、今後は相手国の国籍を取得するか、移住して自国の国籍を選べる。
この交渉はバングラ独立直後から延々と続けられてきた。
2011年に基本的合意がなされたものの、当時野党だったBJP(人民党)の反対で批准されずに、今日に到った。
モディ人気の圧勝によって与党となったBJPの党首がモディ首相であり、批准に必要な憲法改正を議会に提案、五月に承認された。これを土産にモディはダッカを訪問し、正式な合意となった。
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