安倍晋三首相は14日夜、都内のホテルで維新の党最高顧問の橋下徹大阪市長と約2時間にわたり会談した。菅義偉官房長官、維新顧問の松井一郎大阪府知事も同席した。
橋下氏が首相と会談したのは、5月の住民投票で「大阪都構想」が否決され、政界引退を表明した後は初めて。都構想に一定の理解を示してきた首相らに謝意を伝え、維新が賛同する憲法改正や国会運営についても意見交換したとみられる。
首相は都構想が否決された翌日の5月18日、雑誌「正論」のインタビューで橋下氏について「今後とも強いリーダーシップや国民に訴えかけていく力を生かしていただきたい」と期待感を示していた。
維新は与党と足並みをそろえて労働者派遣法改正案の早期採決に賛同している。与党は今国会での成立を目指している安全保障関連法案でも維新の協力を取り付けたい考えだ。
橋下、松井両氏は会談に先立ち、維新の松野頼久代表、柿沢未途幹事長とも会談した。
出席者によると、橋下氏は、維新が与党と歩調をあわせる現在の国会運営について異論を挟まなかったという。
維新は、民主党など野党3党で共同提出した「同一労働・同一賃金」推進法案について、与党との間で修正案をまとめ、その代わりに労働者派遣法改正案に反対しつつ採決には応じることを決めている。
与党との交渉は橋下氏に近い大阪選出の議員が主導し、維新内では、旧結いの党や民主党出身議員を中心に「大阪系」への反発も出ている。(産経)
<a href="http://www.kajika.net/">杜父魚文庫</a>
コメント