■先週 日本に帰国していた
【ソウル=吉田敏行】韓国政府当局者は15日、中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスの感染者と接触した可能性があるとして、韓国在住の日本人が自宅での隔離対象者リストに入っていると外国記者団に明らかにした。
関係者によると、対象者は母子2人で症状はなく、先週、日本に帰国した。
韓国政府は隔離対象者を出国禁止措置にしているが、当局の対応が間に合わなかったとみられる。帰国後、日本の保健当局が健康状態などを観察。これまでのところ発熱などの症状はなく、感染の恐れは低いと思われるという。
韓国政府当局者によると、自宅隔離の対象となった外国人は、日本人のほか、中国人や米国人などの計数十人。
病人の付き添いや見舞いで感染者が出た病院を訪問し、感染者や感染の疑いがある人に接触した疑いがあるケースだという。隔離対象となっている外国人旅行者はいないとされる。
韓国政府の指針では、MERS感染者と接触した人について、症状がない場合、自宅で14日間隔離されると定めている。
ただ、外国人が隔離された時期は明らかにされていないため、14日間の隔離期間がすでに解除された人もいるとみられる。韓国保健福祉省の15日の発表によると、国内の隔離対象者は5216人に達したが、このうち3122人は感染していないことが確認され、隔離措置を解除されている。
■岸田外相「MERS 日本人の感染なし」
岸田外務大臣は、閣議のあと記者団に対し、韓国で感染が広がっている「MERSコロナウイルス」で、自宅での隔離対象になっていた日本人がすでに帰国したことを認めながらも、ウイルスに感染したり感染の疑いがある日本人はいないことを明らかにしました。
韓国で感染が広がっている「MERSコロナウイルス」で、患者がいた医療機関を訪れていたなどとして、症状は出ていないものの自宅での隔離の対象となっていた日本人2人が、すでに日本に帰国していることが明らかになっています。
これについて、岸田外務大臣は、記者団に対し、「そうした事例があったのは事実だが、詳細は個人情報に通じる部分もあるので控えたい」と述べ、隔離対象になっていた日本人がすでに帰国していることを認めました。
そのうえで、岸田大臣は、「現在は保健所により健康観察が行われている。今現在、『MERSコロナウイルス』に感染しているとか、感染の疑いがある日本人がいるという情報は全く承知しておらず、厚生労働省とも連携しながら対応していく」と述べ、ウイルスに感染したり感染の疑いがある日本人はいないことを明らかにしました。
■「現時点での隔離措置承知してない」
菅官房長官は閣議のあとの記者会見で、記者団が、韓国で隔離の対象となっていた日本人2人が日本に帰国したことを確認しているのか質問したのに対し、「個人の人権を尊重する観点から、それぞれのケースについての情報は差し控えたい。ただ、WHO=世界保健機関や韓国政府から、さまざまな情報収集を行い、適切な感染防止策を講じており、全く問題ない」と述べました。
また、菅官房長官は「現時点において、在留邦人で隔離措置を受けている日本人がいるとは承知しておらず、関連情報は韓国から収集している」と述べました。(NHK)
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