▼開業からの半世紀で、列車事故による死傷者がゼロだった東海道新幹線。安全を世界に誇る日本の大動脈が、乗客の放火という思いもよらない事態で危険にさらされた。5年後には東京五輪が迫るなか、テロ対策も含めた車内の安全はどう確保されているのか・・・と朝日新聞が書いている。
安全であるべき新幹線にポリタンクを持ち込み、自殺をはかった林崎春生容疑者ほどはた迷惑な男はいない。
巻き添えになって死亡した桑原佳子さんことを思うと許されない犯罪行為である。模倣犯が出ないことを祈るしかない。
▼毎日新聞は死亡した桑原佳子さんが事件に巻き込まれる直前の30日午前11時27分、「今日は、これまでの平穏無事のお礼参りに伊勢神宮へ伺います」と自身のフェイスブックに投稿していたと伝えている。
夫と息子の三人家族を襲った突然の不幸。息子は今年3月からフィリピンに留学し、6月21日に帰国。その際の桑原佳子さんの投稿は「夫は、ご機嫌ご機嫌!14週間振りに家族三人、深夜に食卓を囲みました」と喜びを表現していたのに・・・
■新幹線火災 殺人と放火容疑で自宅捜索へ
先月30日、東海道新幹線のぞみの走行中の車内で乗客の男が油のような液体をかぶって火をつけ、男と乗客の女性の2人が死亡した事件で、警察は1日にも殺人と放火の疑いで死亡した男の自宅を捜索し、詳しいいきさつなどを調べることにしています。
30日午前11時半ごろ、東京発新大阪行きの東海道新幹線のぞみ225号が神奈川県内を走行中、先頭車両で乗客の男が油のような液体をかぶって火をつけ、この男と乗客の女性の2人が死亡したほか、乗客26人が煙を吸うなどして重軽傷を負いました。
男はズボンのポケットに運転免許証のコピーを入れていて、警察が調べたところ、東京・杉並区の林崎春生容疑者(71)と確認されました。
また、死亡した女性は横浜市の整体師、桑原佳子さん(52)と確認され、桑原さんは林崎容疑者と面識がないとみられ、警察は巻き添えになって死亡したとみて調べています。
警察によりますと、林崎容疑者は同じ車両の1列目にいた60代の女性に千円札数枚を渡そうとして、女性が「いらない」と言うと通路をうろうろとしたあと、ポリタンクに入った液体をかぶったということです。
女性が「やめなさい」と言うと、林崎容疑者は「あなたも危ないから逃げなさい」と答え、女性が後ろのほうに逃げて振り向いたときには火が出ていたということです。
警察は林崎容疑者が焼身自殺を図り、車内で火をつければほかの乗客も死亡する可能性があったことを認識していたとみて、1日にも殺人と放火の疑いで自宅を捜索する方針です。また、駅の防犯カメラなどを分析し、ポリタンクをどのようにして車内に持ち込んだのかなど、事件のいきさつを詳しく調べることにしています。(NHK)
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