19497 こんどは遼寧省瀋陽でウィグル族と民警が衝突   宮崎正広

■警官側3名が死亡、ウィグル族(家族を含め)17名を拘束

7月13日午后、遼寧省瀋陽市内のビルで、ウィグル族が集団で出入りするという情報をもとに民警が立ち入り調査。もみ合いとなってウィグル族の一部が刀剣で応酬し、警官三名が死亡するという「事件」があった。

このため瀋陽の公安部は警官隊200名を動員し、付近一帯を封鎖、数時間後、17名のウィグル人を拘束した。なかには子供を含めた家族があり、第三国経由でトルコに亡命をはかる途中ではなかったのか、と推測されている。

先週、タイで「難民」と見られたウィグル族のうち109名を親彊ウィグル自治区から密航してきた者として中国に強制送還したが、トルコではタイ領事館に抗議の民衆が駆けつけ、中国国旗を焼くなどの騒ぎに発展した。

欧米各国もタイ政府を非難し、「まともな裁判が開かれない独裁国家へ強制送還したのは人権無視であり、国際法違反」などとした。

トルコはウィグルとは同じチュルク系民族である上、イスラムの連帯があり、2009年に起きた漢族のウィグル人虐殺事件ではエルドアン大統領が中国を「虐殺者」と非難したことがある。

先週来、親彊ウィグル自治区でムスリムにタイしてラマダンを禁止する中国に抗議して、イスタンブールやアンカラなどで強い抗議行動が続けられていた。

中国は国際的な非難を躱(かわ)そうと、「強制送還されてきたウィグル族はかつてイラク、リビア、トルコなどで実戦経験を積んだテロリストであり、こんども(ISISなどに)金で雇われて渡航する準備をしていた」などと証拠も挙げず、一方的な声明を出した。

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