19505 「政府案に反対討論しといて。本当に強行採決?」   古沢襄

■菅官房長官、余裕の反論

「大変うれしく、ホッとしている」-。16日、安全保障関連法案の衆院通過を見届けた自民党の谷垣禎一幹事長は安堵の表情を浮かべた。法案を採決した衆院本会議では、自党からは村上誠一郎元行革担当相と若狭勝衆院議員の2人が体調不良を理由に欠席したが、目立った混乱はなかった。

民主党などは「強行採決」と批判の声を上げているが、菅義偉(すが・よしひで)官房長官は記者会見で「本当に強行採決でしょうか。野党全党が本会議場に入って、自ら政府案に(反対)討論したならば、採決するのが政党としての責務だ」と余裕の反論。政府・与党としては、安保法制をめぐる国会攻防の前半戦は「粛々と運ぶことができた」(谷垣氏)。

ただ、後半戦の参院攻防は波乱含みになりそうだ。

政府・与党は、16日の衆院通過で、参院送付後60日を経ても議決されない場合に衆院で再可決できる「60日ルール」適用の担保を取った。とはいえ、衆参両院で可決して成立させるのが常道だ。自民党は早期審議入りを目指すが、野党は衆院での「強行採決」に反発し、法案を審議する特別委員会の設置すらめどが立っていない。

参院では、「一票の格差」是正に向けた選挙制度改革で、民主・公明両党が異例の共闘関係を結んでいる。自民党も野党4党と公職選挙法改正案を提出する見通しで、「重要法案を2本並行して審議するのは、時間的にも物理的にも難しい」(自民中堅議員)との声も漏れる。(産経)

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