19711 枚方市長選、橋下氏離党効果で大阪維新勝利   古沢襄

再び「維新の風」が吹き始めるのか――。30日に投開票された大阪府枚方市長選は、地域政党・大阪維新の会の新人、伏見隆氏(47)が、自民、民主両党の国会議員らが支援した無所属現職、竹内脩氏(66)の3選を阻んだ。

大阪都構想の住民投票での敗北から3か月余り。大阪維新は今回の勝利で勢いを得て、国政政党化や11月の府知事・大阪市長のダブル選に臨む構えで、他党は危機感を強めている。

「橋下さん、松井さんの力添えなくしては、この勝利はない。自分の力を超えた力の結集があった」

午後10時すぎ、事務所に姿を見せた伏見氏は、大阪維新の橋下徹代表(大阪市長)、松井一郎幹事長(府知事)の名前が書かれた「必勝」のため書きを背に、満面の笑みを浮かべた。

選挙戦が一変したのは、投開票日の直前。維新の党の内紛から松井氏とともに突然離党した橋下氏が28日夜、大阪維新を維新の党から独立させ、都構想を再び公約に掲げてダブル選に臨む考えを所属議員に披露してからだ。

翌29日、街頭演説に立った橋下氏は「都構想をバージョンアップするためにダブル選を戦う。望みをつなぐためにも、伏見さんを市長に」と強調した。

伏見氏の陣営幹部は「橋下氏の離党で、一気に選挙への注目度が高まった」と振り返る。大阪維新の幹部は「負けたら国政政党化に水を差されるところだった」と胸をなで下ろした。

一方、敗れた竹内氏の事務所では、自民党の佐藤ゆかり、民主党の平野博文両衆院議員らが沈痛な表情を見せた。平野氏は「維新のパフォーマンスに負けた」と唇をかんだ。

竹内氏陣営にとっては、自民党の前府議らが無所属新人の難波秀哉氏(60)の支援に流れたことや、公明党が自主投票としたことも響いた。

自民党府連の竹本直一会長は「離党、国政政党化で関心を集めた結果で、維新の選挙上手ぶりを実感した」とし、民主党府連の中村哲之助代表代行も、「橋下氏の巧みな戦略がはまった。ダブル選では非維新の結束を強めないといけない」と話した。(読売)

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