19760 堤防裏側深くえぐられた鬼怒川決壊   古沢襄

記録的な豪雨で鬼怒川の堤防が決壊した茨城県常総市の現場を13日に専門家が調査した結果、決壊した堤防の裏側の地盤が深くえぐられていたことが分かりました。

専門家は堤防を越えた川の水が地盤や斜面を削り、決壊につながった可能性が高いと指摘しています。

調査を行ったのは河川や地盤の災害に詳しい土木学会などの研究者およそ20人で、茨城県常総市の決壊した堤防の壊れ方や周辺の地形の変化などを詳しく調べました。

その結果、決壊した堤防の裏側の地盤が深くえぐられ、池のようになっていたことが分かりました。

これについて、調査を行った中央大学の山田正教授は、増水して堤防を越えた川の水が裏側の地盤や斜面を削ったため、堤防の幅が徐々に小さくなり、強度が低下して決壊した可能性が高いと見ています。

さらに堤防が決壊したあと、大量の川の水が一気に住宅地に流れ込んだため、住宅の基礎や道路を削り取って押し流し、被害を拡大させたとみられるということです。

山田教授は「鬼怒川のほかの地点でも水が堤防を乗り越える現象は確認されているが、なぜこの区間だけが決壊につながったのか、現時点では分からない。今後、シミュレーションを行うなどして詳しく調べたい」と話していました。(NHK)

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