■人民元切り下げ、上海株暴落に慌てふためいたドイツ
メルケル独首相は年内にまたしても北京訪問の予定を立てている(多維新聞網、9月13日)。
上海株式暴落に慌てふためいたドイツは、フォルクスワーゲンが中国において、二倍の設備投資を決めたばかり。自動車販売は直後から10%減となり、設備投資過剰の現状に新工場がはたして必要かどうかの選択に迫られたからか。
メルケルは5月のロシアの軍事パレードには臨席しなかったが、プーチンのメンツを立てるため、翌日に訪ロした。
北京の軍事パレードには、もちろん欠席したが、その「埋め合わせ」を緊急訪中でバランスをとる腹づもりなのかもしれない。
中国の外交予定はたて込み始め、9月23日に習近平は訪米の途につき、25日にオバマ大統領との首脳会談。28日に国連で演説する。ワシントン連邦議会での演説は、拒否されたが、いちおう、米国は国賓待遇で迎える。習はその後、英国訪問を予定している。
日時未定だが日中間三ヶ国の首脳会談もようやく開かれる運びとなり、また11月初旬にはフランスのオランド大統領が北京を訪問する。
ことし六月に李克強首相が訪独した折、陸のシルクロードはドイツを経由する計画であるとし、EU諸国には合計3150億ユーロ(邦貨換算42兆円強)の投資が行われるだろうと大風呂敷を広げたが、その巨額にも目がくらんだのか。
独中関係は2014年3月に習近平が訪独、同年7月にメルケルが答礼訪問し、同年10月に李克強首相がまたまたドイツを訪問した。
日本より頻度激しく、首脳が往復しあうのは、それだけドイツが中国にのめり込んでいるからだ。
難民問題に頭をかかえるドイツ、中国からの不法移民もあとを絶たないというこの時期をわざわざ選んで、訪中を繰り返す必要があるのは、経済問題のほかに何か喫緊の問題をかかえたのかも知れない。
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