19769 水没の街、復旧難航…依然1万戸以上停電・断水   古沢襄

■ヘルパーさんたちがみた茨城県常総市

わが家には週に3日ヘルパーさん、2日は訪問看護婦さんが来てくれる。ヘルパーさんは水没の街・水海道も訪問のエリアなのだが、警察による停止線がひかれて空しく帰ってきたという。

「少し時間がずれていたら、私も遭難したかも・・」と料理が上手なヘルパーさんは言った。

「守谷の高台は大丈夫というが、小貝川とこの住宅地の間にある小高い丘を越えられたら、ここまでは洪水が一瀉千里でやってくるのでは・・」と言われてしまった。

地震も火山爆発も怖いが、やはり”水の災害”が一番怖い。津波と河川の堤防決壊による洪水は、人力では防ぎきれない。

■茨城県常総市では、鬼怒川の堤防決壊から3日目の12日になっても電気や水道などのライフラインが停止し、住民の生活基盤が失われたままだ。

街にあふれ出た大量の水の排水が進まなければ、復旧作業にも手を付けられない。

 ◆排水作業

国土交通省は12日もポンプ車で排水を進めた。同日夕には40台を稼働させ、作業を本格化させたが、東京工業大の鼎かなえ信次郎教授(44)(河川工学)は「浸水域のさらに南側は、標高が周囲に比べてやや高く、袋小路のようになっているため、水がはけにくい」と話す。

 ◆ライフライン 東京電力は10日夜、浸水域で救助活動が行われる際、感電の恐れがあるため、送電を止めると茨城県に申し入れた。県も「やむを得ない」と了承した。停電は約1万1200戸。東電は「県と協議の上、送電再開を決める」としている。加入電話も、隣接する坂東など2市を含む約2万回線が不通だ。常総市役所に設けられた携帯電話の充電コーナーには市民が並んだ。

茨城県高圧ガス保安協会によると、浸水域では大半の住民がプロパンガスを利用している。復旧には配管などの点検が必要で「時間がかかる可能性もある」。

断水は約1万1700戸で発生。常総市によると、2か所の浄水場が水没したためで、自衛隊などの応援を受け、市内14か所に給水車を出動させている。(読売)

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