■成長に打撃 通年目標達成は絶望的
【上海=河崎真澄】中国税関総署は13日、輸出と輸入を合わせた9月のドル建て貿易総額が前年同月に比べて11.4%減少したと発表した。7カ月連続のマイナスだった。
とりわけ輸入は同20.4%も減少し、11カ月連続の前年割れ。消費や設備投資、建設需要の勢いが衰えたことが要因だ。
今年1~9月の累計でも貿易額は前年同期比8.1%のマイナスとなった。通年で前年比6%増とする政府目標の達成は絶望的だ。成長のエンジンだった貿易の不振が中国経済に打撃を与えるのは必至で、19日に発表される7~9月期の国内総生産(GDP)統計で、成長率が前年同期比7.0%を割り込むとの見方が強まっている。
中国にとって最大の貿易相手先である欧州連合(EU。28カ国)が1~9月累計の輸出入額で同8.0%減だったほか、日本も同11.1%減と落ち込んだ。米国は同2.0%増だが、成長の勢いは失っている。
中国は8月に輸出促進につながる人民元の事実上の切り下げ措置を行った。
税関総署は13日の記者会見で、「元の為替相場下落で輸出にプラスの効果があった」との見方を示し、10~12月期に輸出が増加に転じる可能性を示唆した。(産経)
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