20002 大阪ダブル選勝利へ異例ずくめの結党   古沢襄

■橋下氏の今後、議員の所属政党…

 
橋下徹大阪市長らが結党した新党「おおさか維新の会」は、まず11月の府知事・市長の大阪ダブル選で勝利し、それを弾みに来年夏の参院選をはじめ中央政界進出を目指す。ただ、維新の党の「存続派」との対立が先鋭化する中での船出は、議員の所属政党が定まらない可能性が残るなど前代未聞の事態を引き起こしている。(松本学)

橋下氏は結党大会後の記者会見で、このタイミングでの結党は、約3週間後に迫った大阪ダブル選が念頭にあることを認めた。

「(東京に)お願いする陳情のやり方か。国政政党を動かしながら実行していくのか。その違いを選挙前に示すため、この時期に結党大会を開いた」

大阪ダブル選で完勝し、国政で「第三極」として存在感を発揮する算段だが、ダブル選のうち一つでも落とせばシナリオに狂いが生じる。松井一郎大阪府知事も結党大会で「ダブル選の相手は自民、共産、民主によるセットの巨大組織だ」と指摘し、「大阪都構想」実現に向け「総力を挙げて勝ち抜く」と決意を語った。

ただ、維新の党の解党をめぐる松野氏ら「存続派」との対立は泥沼化し、法廷闘争にも発展した。決着の兆しが見えない中、大阪ダブル選を優先する形で結党大会を急いだ結果、異例の事態も生じている。

橋下氏らが解党を主張している関係上、手続きが終わるまで馬場伸幸衆院議員ら4人は合流せず、新党の届け出は4人を除く衆参15人で申請を行う。

また、新党の参加議員は、衆院会派としての「維新の党」から離脱届が出ていないため、本会議場の議席位置は従来と同じ。11月の衆院予算委員会の閉会中審査では存続派と、新党のメンバーになった国会議員が「呉越同舟」で臨むことになり、「家庭内別居」(存続派幹部)と揶揄(やゆ)されそうな“珍事”が起こる可能性がある。

大阪市長任期が満了となる12月で政界引退を明言している橋下氏が暫定とはいえ、国政政党の代表に就くことも異例だ。橋下氏は会見で、政界引退後の新党との関係について「(党の)法律政策顧問に挑戦したい」と答えたが、政界復帰にもこう含みを残した。

「私人になったとき何をやるか、皆さんに約束する必要ありませんから。ありとあらゆる可能性を…。自分の人生ですからね」(産経)

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