20007 日中韓首脳会談は国際情勢の潮流とかけ離たものであってはならない   古沢襄

昨夜は愛犬バロンに誘われて七時半に病室に行った。バロンはよほど眠たかったのだろう。早速ベットの下で高イビキ。眠気を誘われたが、テレビをつけて半分は眠りながら、夜中に気がついたら一時半。

猛烈な寝汗をかいている。寒さよけに温かいものを目一杯着ているが、着替えをせずに寝てしまったせいなのだろう。それにしても一気に六時間近く寝てしまった。

一応は気になるので、居間(室温21度)で健康自己診断。体温36・3度で平熱よりやや低め。体重58・6で59・0キロより0・400下がっていたのは汗のせいだろうか。血圧は151~68で変化なし。いつのまにかバロンが足元に来ている。

六時間近くも寝てしまったので、腹を満たさないと眠れない。台所に行ってすいとん入りの味噌汁が残っていたのを温めて食べた。ついでにブルガリア・ヨーグルが食後のデザート。

それをみていたバロンもよこせと催促。ためしに少し与えてみたら、ペロリと食べてしまって追加の催促がうるさくなった。牛乳ならいざ知らずヨーグルトを好む犬なんてきいたことがない。

まだ腹がくちくならないので、冷蔵庫からあん玉を持ち出して食べた。とにかく腹を満たして眠気を誘い寝るしかない。めざとくみていたバロンがよこせと催促するから四つのうち一つ与える。バロンの方が先に腹がくちくなって眠くなった様だ。

せっかく目が覚めたので、二階の書斎に上がってPCを開いた。

やはりソウルでの日中韓首脳会談が気になる。産経新聞がその内幕を報じていた。中国・李克強首相の強もてぶりが随所にチラホラしていたが、これは中国の国内向けのパフォマンス。ソウルで日中友好の旗振りをしたら、帰国してつるし上げを食うだろう。

■「1対2」の“歴史戦” 中国、会談内容を都合よく暴露 産経ソウル

 
安倍晋三首相が1日に臨んだ日中韓首脳会談は、歴史認識問題で共闘する中韓両国を相手に、さながら「1対2」での対決を余儀なくされる“歴史戦”の様相を呈した。

「アンニョンハシムニカ」

3カ国の首脳会談を終え、共同記者発表に臨んだ安倍首相は発言の冒頭、韓国語で「こんにちは」と呼び掛け、友好ムードを演出した。会談後に発表された共同宣言でも、首脳会合の定例化で合意するなど、ぎくしゃくしてきた3カ国の雪解けとも見える成果が強調された。

しかし、会談の舞台裏では、熾烈(しれつ)な駆け引きが展開されていた。

中国の李克強首相は安倍首相に先立ち31日に韓国入りし、朴槿恵大統領と会談。日本抜きでの中韓会談は、両国の明確な“意図”を示した形だ。

実際、1日の会談で李氏が「協力は歴史など敏感な問題を善処する上で成り立つ」と発言すると、朴氏はすかさず「3カ国がこれまでの貴重な合意精神を省みることが大変意味があることだ。(それは)歴史を直視し未来を志向する精神だ」と言及。まさに息のあった連携プレーだ。

安倍首相は両氏の歴史認識発言を「非生産的」と一蹴したが、中国は日中首脳会談でも巧妙な“歴史戦”を展開した。

「懸案の諸問題の内容にはお互いに公表しない」

これが日中が合意した事項の一つだった。日本政府はこれを忠実に守り、記者団に説明する際、安倍首相と李氏の発言には触れなかった。だが、中国側は李氏が安全保障関連法や歴史認識をめぐり安倍首相を牽制したと公表。結果、中国に都合の悪い安倍首相の発言を封じ込め、自らの主張だけを公にした。

今回の議長国である韓国は、歴史認識だけではなく、経済分野でも中国への傾斜を強めており、その態度を急に変えるとは考えにくい。朴政権は、中国が南シナ海で岩礁を埋め立て人工島を造成していることに対しても、反対や抗議の意思表示はしていない

本来であれば、東アジアで軍事的脅威を一方的に高める中国や北朝鮮をにらみ、「日米韓」による安全保障体制が相互利益になるはずだが、歴史認識をめぐり中国と共闘する韓国の存在が不安定な要因になっている。

会談後の共同記者発表では、各首脳から「北東アジアの平和と繁栄」という言葉が何度も繰り返された。しかし、歴史認識問題という外交カードで中韓が足並みをそろえ、対日共闘を続ける限り、3カ国の首脳会合を何度開こうとも、事態は好転しないだろう。(産経)

■ブログの読者はそれを見抜いている。「日中韓首脳会議の定例化確認 FTA交渉加速へ」と一応は前向きの見出しをつけたが、この記事は6位でしか読まれていない。

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日本のメデイアで読売が社説で「日本は米国と協調し、中国に自制を粘り強く促す必要がある」と結んでいるが、妥当な判断であろう。日中韓首脳会談は国際情勢の潮流とかけ離れたものであってはならない。

■日中韓首脳会談 東アジア安定へ対話を重ねよ 読売社説
 

日本、中国、韓国は、東アジアの平和と繁栄に重い責任を持つ。歴史や領土を巡る対立を乗り越え、対話を重ねて、その役割を果たすべきだ。
  
 
安倍首相と中国の李克強首相、韓国の朴槿恵大統領がソウルで会談し、3か国協力を強化するとの共同宣言を発表した。約3年半ぶりに開かれた日中韓首脳会談を再び定例化し、来年は日本で開催することも確認した。

安倍首相は共同記者発表で、「3か国の協力プロセスの正常化は大きな成果だ」と指摘した。

首脳会談が実現した背景には、米国の韓国への働きかけや、中韓両国の経済停滞などがある。

3首脳は、自由貿易協定(FTA)交渉を加速させることで一致した。日米が主導する環太平洋経済連携協定(TPP)交渉の大筋合意を意識したものだろう。

会談では、大気汚染対策や防災協力の強化などでも合意した。

3か国は環境、防災、観光など約20分野で閣僚級会合を開いている。実務的な協力を着実に進展させる中で、日中・日韓関係を改善させることが大切である。

李氏は会談で、歴史認識に関し「一部の国の間では深い理解が成り立っていない」と語った。日本を牽制けんせいした発言とみられる。

安倍首相は、戦後70年談話の内容を説明したうえで、「特定の過去にばかり焦点を当てるのは生産的ではない」と強調した。

共同宣言には「歴史を直視し、未来に向かう」と明記された。この原則を尊重し、未来志向で建設的な関係を構築すべきだ。

地域情勢では、北朝鮮の核開発を容認しない方針を改めて確認した。安倍首相は、北朝鮮による日本人拉致問題の解決を訴えた。

北朝鮮は、弾道ミサイル発射や核実験の実施を示唆している。日中韓が連携し、北朝鮮に効果的な圧力をかけねばならない。

安倍首相はその後、李氏と個別に会談し、日中が戦略的互恵関係を追求することで一致した。

両国は、様々な懸案を抱えているが、大局的見地から生産的な対話を続けねばならない。

安倍首相は、中国による南シナ海での人工島造成と軍事拠点化について、懸念を表明している。

米海軍は「航行の自由」を体現するため、人工島周辺で艦艇を航行させた。中国は反発している。だが、国際法に反し、力による現状変更を試みる中国側に非があるのは明らかである。

日本は米国と協調し、中国に自制を粘り強く促す必要がある。(読売)

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