二年近く病床にあったが、自分でも奇跡的と思える回復を果たした。現役時代に72キロあった体重が長期入院の頃に62キロに減ったのは高齢だから当然なのだが、やはり入退院を繰り返していたら60キロを割り、57キロに落ち込んでしまった。
主治医からは、まず体力の回復が必要で、これは医師や薬の助けではどうにもならない、酒もタバコもやめて、自分の力で回復に努めるように求められた。
そこで、まず60キロ台に体重を回復するという宿題をつきつけられた。
口でいうのはたやすいが、落ち込んだ体重を回復のは容易ではない。無理をして転倒する日々が続いた。救急車で救急病棟に二度も担ぎこまれした。介護認定も4。
10月からはケアマネージャーや主治医のアドバイスでリハビリ・センターに週に二回通い、足の筋肉の強化に努めた。通ってくるリハビリ仲間はいずれも高齢者。杖をついている。
根が負けず嫌いの私だから、無理を承知でリハビリに率先して取り組み、杖をつくのもやめて、転倒覚悟のリハビリに取り組んだ。
11月になって、あれほど60キロ台が遠い目標だったのが、60・8キロ、今朝も60・4キロ。足のふくらはぎに筋肉がついている。杖をつかないのが日常的になった。転倒することもなくなった。
この7日には一年ぶりに浅草に出て、フグ屋でひれ酒を飲む気になった。もっとも一人では何が起こるか分からないから、次女に介添えをして貰って、念のために杖も持っていく。
ことしは年賀状を出すのはやめようと思っていたが、奇跡的な回復をしたのだから、めでたい便りになると思って出そうかと考えている。おまけに来年は申年で84歳の私は年男。さてどうなるか。
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コメント
おめでとうございます(^ ^)
すっかり寒くなりましたので、7日のフグはひときわ美味しいものになりますね。
田宮虎彦、三高時代から足摺岬までを収録した文庫本を読んだことがあったので、「田宮文学の真髄は『落城』と『霧の中』」興味深かったです。