【ブリュッセル=三好益史、パリ=本間圭一】ベルギー政府は21日、首都ブリュッセルのテロ警戒水準を最も高い「レベル4」に引き上げたと発表した。
ミシェル首相は同日記者会見し、「パリ同時テロに関わった数人が武器や爆弾を所持し、テロを行う可能性があるという情報を得た」と理由を述べた。
警戒水準引き上げに伴い、首都の地下鉄は同日、全面運休となり、全駅は閉鎖された。22日も運休の見通し。路面電車の一部も運休となったが、バスは運行している。中心街にある劇場や博物館、美術館なども休館となった。政府は軍や警察を増員し、警戒を強化した。
ミシェル首相は「地下鉄や商業施設、繁華街など大勢の人が集まる場所が狙われていた」として、これらの場所にできるだけ出かけないよう市民に呼びかけた。「レベル4」は、テロの脅威が「深刻で目前に迫っている」ことを示す。政府はパリ同時テロの直後、国内のテロ警戒レベルを1段引き上げて「3」にしていた。
パリ同時テロで指名手配中のサラ・アブデスラム容疑者(26)は事件後、ベルギー国内に入国したことが確認されている。アブデスラム容疑者や、同時テロの首謀者とされるアブデルハミド・アバウド容疑者はブリュッセルに在住していた。
一方、フランス内務省は20日、パリ同時テロ以降、関連捜査のため、計793か所で捜索を行い、計90人を拘束したことを明らかにした。仏議会は20日、非常事態を3か月延長する法案を可決、成立させており、非常時の捜査権限は2月下旬まで続く。(読売)
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