■上海株式はもちろん下落、関連日本企業株も
上海を拠点とする投資集団「復星集団」のCEO、郭広昌が12月10日に行方不明と発表された。同グループは「中国のウォーレン・バフェット」と呼ばれる巨大投資集団で、13日には年次総会が予定されていた。
華字紙の多くは「上海市副市長、党常任委員」だった?宝俊の失脚に絡んで中央紀律委員会に拘束、取り調べを受けているのではないか、と分析した。両者の共通ビジネスは海南鉱業の上場にある。
07年に海南海鋼集団が、上海復星集団と合弁で設立され、前身の「海鉱連合」が6億元、上海復星集団が9億元を出資した。この海南海鋼が上海市場に上場を申請したのが2012年。そして14年に上場を果たした。ところが、これまでに営業利益は57%もの激減ぶり、12月10日は取引停止となった。
復星集団は上海株式市場に関連会社を含めて21社が取引されており、時価総額は3068億元(邦貨6兆円強)、週明けにいずれも大暴落になると見られる。
なぜなら既に米国に上場されている復星集団の関連企業(博納影業、新波など)四社は米国市場で、12月10日に3・3%から4・5%の下落を示しているからだ。
中央紀律委員会は、これまでに29名の金融界の大物を拘束しているとされる。
さらに今年に入って香港の証券界の大物が合計13名「行方不明」となっていることが分かり、果たして上海株式という怪しげな株式マーケットの闇の措く、伏魔殿の実態があきらかになるか、どうかは未知数。
それはともかくとして不透明な市場が清浄化されない限り、中国株の強気相場が再来することはありえないだろう。
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