■プーチンの記者会見に未曾有の1390名が押しかけた
プーチン露西亜大統領は12月17日、モスクワで恒例の長時間記者会見を行ない、ひとりで対応した。
開口一番、中央銀行の政策を指示すると言った上で、「ロシア経済はマイナス3・7%の成長が続くだろうが、気になるインフレ率は12・3%、失業率5・6%にとどまり、2016年の赤字財政はGDPの2・9%以内に納まり、形態的苦境はまもなく終わる」と楽観的見通しを述べた。
ついでシリア空爆参加に関して、「ISISは、いまやマイナーな問題」と断言し、会場を驚かせた。
問題はトルコとの緊張関係への暗転、軍事的な対峙である。しかしプーチンは懸念される軍事的行動のエスカレートについては慎重で、むしろトルコを経由するガス・パイプラインの敷設については中断どころか前向きに捉えている姿勢が印象的だった。
「トルコ人民との友好は不変であり、問題はいまの政府間の対話に展望がないことである。トルコはテロリスト達の最後のリゾートになっており、経済的利権がそうさせている」としてトルコのIS占領地の石油密輸がトルコ与党の財源ともなっていることを示唆し、同時に「シリアの将来はシリア人民がきめることだ」とした。
米国との関係は「これからもうまくやっていけるし、たとえトランプ氏が大統領となろうとも、ロシアは米国との絆を維持し、両国関係の良好な維持発展にかわりはない」とプーチンは協調した。
この記者会見は11回目だが、全世界から1390名もの記者がモスクワに集まった。
この数字は新記録だという(英文プラウダ、12月17日)。
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