20198 新年早々ですが、艶聞と醜聞のあいだで   宮崎正広

■明暗を分けた軍属美人歌手のチャンピオンたち

習近平夫人の麗媛と明暗を分けた。

かたやファーストレディ、こなた江沢民に眼をかけられたばかりに落剥の日々。かつての数々の勲章も色あせ、宋祖英は、その美ぼうにも影が濃くなった。

習近平が人民解放軍の効率的再編を30万人の削減を言ったが、まっさきに除隊となったのが、軍属歌手の韓紅で、12月6日に退役させられた。

「非戦闘員」の文藝体育団体所属の「軍人」はカネの無駄、淫乱な方面への腐敗の恩賞となりやすいなどの理由でばっさり人員がカットされる。

そもそも歌手や舞踏専門家が軍隊に配属され、なかには「将軍」クラスにまで出世できるというシステムは一般隊員からの怨嗟の的にもなっていた。

となれば、俄然、軍属歌手で習近平夫人とならぶ出席かしらの宋祖英にメディアの関心が集まるのも無理はない。

宋祖英はミャオ族出身。現職は海軍政治部文工団団長。江沢民の情婦と言われる。彼女は貧困な家庭に生まれたが、チャンスを掴んで中央民族学院音楽舞踊系に学ぶことができた。

1991年春節に幹部の前で歌を披露したが、そのとき江沢民が聞いていた。江沢民はぞっこんとなり、庇護者としてリサイタルのチケットを大量に買ったりした。

以後、ふたりの「親密度」が増し、宋は夫の羅浩と離婚したほどの関係となった。同時に宋は国民的歌手の座を射止め、1992年から十年間、春節の舞台では主役の座をつとめ、なんと「少将」の待遇を受けるまでの大出世だった。

江沢民の「院政」が陰りはじめると、周辺の幹部等に操作の手が及び始めるとともに彼女の落日が始まった。

2015年7月海外の華字紙は宋祖英が中央紀律委員会の取り調べを受けていると報じた。

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