米戦略爆撃機B52を韓国上空に展開したことによって、極東の軍事緊張は一気に高まった。
北側の水爆という瀬戸際政策に対して、米韓がB52という瀬戸際政策で応じたともいえ、一歩誤れば熱い核戦争になりかねない。
B52は北朝鮮に対する核攻撃も可能で、これに対する北朝鮮側の抑止は十分ではない。中国は急展開する極東の軍事緊張に「関係国は抑制を保ち、慎重に行動し、かわるがわる緊張を高めるようなことがないよう望む」と公式コメントを発した。
単なる威嚇行動の範囲にとどまる保証はないのだから、わが国としても傍観してはおれない。冷静な対応が求められる。
■北朝鮮は、アメリカ軍の戦略爆撃機が韓国の上空に展開したことについて、「情勢を戦争の瀬戸際に追い込んでいる」と反発し、アメリカが対北朝鮮政策を転換しないかぎり核開発を続けていくと強調しました。
北朝鮮の核実験を受けて、韓国軍とアメリカ軍は10日、アメリカ軍の戦略爆撃機B52が韓国の上空に展開したことを明らかにし、その様子がメディアに公開されました。
これについて、北朝鮮の朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」は11日に論説を掲載し、「アメリカは南に核戦略爆撃機の編隊を投入するなどと言い、情勢を戦争の瀬戸際に追い込んでいる。
アメリカが軍事力によってわが国を動かそうとすることは愚かな行為だ」と反発しました。そのうえで、「アメリカがわれわれの忠告を聞かず、敵視政策に固執するなら、われわれは核抑止力を不断に強化していくだろう」として、アメリカが現在の対北朝鮮政策を転換しないかぎり核開発を続けていくと強調しました。
北朝鮮は、今月8日に行った核実験の実施を祝う集会でも、韓国による北朝鮮向けの宣伝放送の再開やアメリカの戦略爆撃機の投入について、「戦争の瀬戸際に追い込むものだ」と反発していますが、これまでのところ具体的な対抗措置について発表しておらず、米韓両国は警戒を強めています。
■中国外務省「慎重な行動を」
アメリカ軍の戦略爆撃機が10日、韓国の上空に展開したことについて、中国外交部の洪磊報道官は11日の記者会見で、「北東アジアの平和と安定は各国共通の利益だ。関係国は抑制を保ち、慎重に行動し、かわるがわる緊張を高めるようなことがないよう望む」と述べて、アメリカや、北朝鮮に対する宣伝放送を再開した韓国などに対し、慎重な行動を促しました。(NHK)
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