ワシントン(CNN) 米紙ニューヨーク・タイムズは30日、今年の米大統領選の立候補者では民主党のヒラリー・クリントン前国務長官、共和党ではオハイオ州のジョン・ケーシック知事を支持するとの論説を掲載した。
有力紙とされる同紙の支持表明は、来月1日に民主、共和両党の指名候補争いの初戦となるアイオワ州の党員集会に臨む両氏に追い風となる可能性がある。
タイムズ紙はクリントン氏の経験と政策理念を評価。一方で指名争いのライバルとなっているバーニー・サンダース上院議員については大銀行の解体や医療制度改革案を含む一部の公約の実現性に疑問を呈した。
「ヒラリー・クリントンは米国の未来図を確保する上で民主党にとって適切な選択である」と指摘。「中産階級に繁栄への希望を与え、女性の権利を拡大させ、不法移民の滞在に合法性の機会をもたらし、米国の安全を維持する」などの未来図に同調した。
共和党候補の支持率で首位である人物が示す未来図とは根本的に異なっているとも述べ、同党の指名争いで優勢な戦いを続ける実業家ドナルド・トランプ氏を突き放した。
同紙はケーシック知事について、これまでの共和党指名候補争いで露呈されている極端な主張と経験不足に飽き飽きしている同党支持者にとっては唯一選べる候補であると主張。ただ、避妊の権利の限定や同性愛結婚への不支持などを表明していることから穏健派ではないとも指摘した。
その上で、約20年の下院議員時代に見せた党派内での闘いや超党派的な交渉経験などに言及し、妥協に応じ、生活を向上させる政府の能力を信じている人物であると評価した。(CNN)
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