20607 連続テロ 日本人2人重軽傷 逃走の男の行方追う   NHK

ベルギーのブリュッセルの国際空港と地下鉄で起きた連続テロ事件では、これまでに合わせておよそ30人が死亡し、日本人も2人がけがをしました。

ベルギーの捜査当局は、空港の監視カメラに写っていた男1人が逃走した可能性があるとして行方を追っています。一方、過激派組織IS=イスラミックステートは事件後、犯行を認める声明を出しました。

ベルギーでは、首都ブリュッセル近郊の国際空港で22日朝、2回の爆発が起きたのに続いて、およそ1時間後に市内中心部の地下鉄の駅で爆発が起き、捜査当局は連続テロ事件として捜査しています。

ベルギー政府によりますと、犠牲者の数は、遺体の損傷が激しいことなどから正確には分からないものの、これまでに合わせておよそ30人が死亡し、230人がけがをしたということです。

現地の日本大使館によりますと、日本人も、30代の男性1人が地下鉄で大けがをして病院で手当てを受けているほか、もう1人が空港で軽いけがをしたということです。

ベルギーの捜査当局は、空港の監視カメラに写っていた3人の男が事件に関わっていたとみて、写真を公開しました。このうち2人は自爆して死亡し、もう1人は逃走した可能性があるとして、情報の提供を呼びかけています。また、事件のあと、ブリュッセル市内の複数の場所で家宅捜索を行い、このうち1か所から、くぎを仕込んだ爆発物とISの旗が見つかったことを明らかにしました。

ベルギーでは、この事件の4日前、フランスのパリで去年11月に起きた同時テロ事件の実行犯とされる容疑者が、4か月の逃亡の末、逮捕されていますが、捜査当局は、今回のテロ事件との関連については判断できる段階ではないとしています。

一方、今回の事件について、過激派組織ISは日本時間の23日未明、インターネット上に犯行を認める声明を出しました。声明では「ISの戦闘員が『十字軍の国』であるベルギーに対する攻撃を成功させた」と主張しています。そして「われわれに対する攻撃への報復として、十字軍の国々は必ず暗黒の日々を迎え、よりひどいことになるだろう」として、今後も攻撃を続けると警告しました。ISはパリの同時テロ事件でも犯行声明を出しています。

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