(CNN) ベルギーの首都ブリュッセルの空港と地下鉄で爆発が相次いだ事件で、少なくとも計30人とされる死者のうち1人目の身元が確認された。ペルー出身の女性で、6年前からベルギーに住んでいたという。
ペルーの国営アンディーナ通信によると、この女性は空港で起きた爆発で死亡した。夫とともに3歳の双子の娘たちを連れ、飛行機に搭乗しようと待機していた。
空港の爆発は22日午前8時頃、出発ロビーで起きた。さらにその約1時間後、通勤ラッシュが終わりかけた市中心部の地下鉄マルビーク駅でも爆弾が爆発した。
ブリュッセル市内には23日も厳戒態勢が敷かれ、空港は閉鎖されたまま。米国や英国、オランダなどの政府はブリュッセルへの渡航を避けるよう勧告を出した。
ベルギー当局は、空港の監視カメラがとらえていた3人組の映像を公開。検察当局者によると、このうち2人は自爆した。3人目は爆発を確実に実行させるための案内役を務めたとみられ、当局が行方を追っている。
米国の対テロ当局者はこの事件を受け、「ベルギーは一触即発の状態にあった」と指摘。特に先週、パリ同時多発テロの実行犯の一人、サラ・アブデスラム容疑者が拘束されてから、テロの脅威が強まっていたと述べた。ベルギーとフランスの当局は同容疑者拘束の数日後、さらにテロが起きる恐れがあるとの警告を発していた。
ベルギーはもともと、シリアやイラクで過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に参加していた元戦闘員の数が多く、各国の対テロ当局が懸念の筆頭に挙げてきた。
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