アメリカの研究グループは、北朝鮮の核施設の衛星写真を分析した結果、再処理施設の煙突から煙が出ているのが確認されたことを明らかにし、現時点で核兵器の原料となるプルトニウムの抽出が進められているのかどうかはっきりしないものの、何らかの活動が行われている可能性があると指摘しました。
北朝鮮の動向を研究しているアメリカのジョンズ・ホプキンス大学の研究グループは4日、北朝鮮のニョンビョン(寧辺)にある核施設を先月12日に撮影した衛星写真の分析結果を公表しました。
それによりますと、写真では核兵器の原料となるプルトニウムの抽出に関係する再処理施設の煙突から煙が上がっているのが確認できます。
この煙は過去5週間ほどの間に2、3回確認されたということで、研究グループはプルトニウムを抽出する作業を進めているのかそれともそのための準備をしているのか現時点ではっきりしないものの、何らかの活動が行われている可能性があると指摘しました。
ニョンビョンの核施設を巡っては北朝鮮が、去年9月に「すべての核施設が再び整備され、正常な稼働を開始した」と発表したのに続いて、アメリカの情報機関を統括するクラッパー国家情報長官もことし2月「北朝鮮がすでに実験用原子炉を再稼働させており、数週間から数か月以内にプルトニウムの抽出を始める可能性がある」という分析を明らかにしていました
■防衛相「警戒・監視に努める」
中谷防衛大臣は閣議のあとの記者会見で、「北朝鮮による、国際社会の制止を無視した核実験や、たび重なる弾道ミサイルの発射は、わが国を含む国際社会の平和と安定を損なう重大な挑発行為だ。北朝鮮が、さらなる挑発行動に出る可能性は否定できず、引き続き、警戒・監視や情報の収集・分析に努めていく」と述べました。
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