20802 トランプの優勢にとまどう共和党系シンクタンクと学者、評論家ら   宮崎正広

■専門家チームになるべき保守系著名人は121名が連名で「協力しない」

米国大統領選挙は中盤を迎えているが、共和党に吹きあれる嵐はなんとしても「トランプ阻止」だ。

民意ならびプアホワイトは圧倒的にトランプ支持。NYっ子はダントツでトランプであるにもかかわらず。

民主党のレースでは予期せぬ社会主義者バーニー・サンダースが次々と予備選で勝利を収めヒラリークリントの優位を脅かしている。

ヒラリーにとっても、「こんなことありか?」だろう。

さて共和党の正式候補にトランプが決まると「絶対にトランプには投票しない」という回答が67%(ちなみにヒラリー、クルーズも嫌われているが、30%台)。これでは勝ち目がないとばかり共和党シンクタンクにつどう外交、防衛、医療、社会保障専門家や評論家

そして政権高官経験者らは、態度をはっきりと表明していない。

そのうちの121名の次期政権幹部入り候補とされる著名人等は連名でトランプ阻止運動に署名した(ワシントンポスト、4月15日)。

共和党系シンクタンクはAEI(アメリカン・エンタプライズ・インスティテュート)、ケイトウ研究所、ハドソン研究所などがきっぱりとトランプに反対の立場。中立系のCSISはなりを潜めているが、不気味な沈黙は最大のヘリティジ財団だろう。態度不鮮明のままである。

ヘリティジ財団はかつてレーガンの保守革命の折、数十の人たちを政権中枢へ送り込んだことで知られる。

現在までに共和党系保守系著名人の動きはジェブ・ブッシュのブレーン団に名を連ねたのが21名、ルビオが18名、ケーシックには39名。そしてクルーズに23名だった。

対照的にトランプ陣営の顧問団として駆けつけたのは8名に過ぎない。表面的には優位に立つトランプも党内での苦戦が続いている。

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