20812 私が若ければ、自費でスペイン留学をしたい   古沢襄

長女がいれてくれたコーヒーが美味しい。入れ方にコツがあるのかもしれない。夕食の用意もしてくれて、強風の中を帰っていった。

東大生の息子は四年生。就職するのか、大学院修士課程に進学するのか、聞きたいことはヤマほどあるが、あえて聞かない。母親が一番知りたいことだからだ。

長女は金沢大学付属高校から横浜のフェリス女学院に転校した。卒業してお茶の水女子大数学科に入った。祖父母は昭和作家、故郷に文学碑が建っているのに・・と思わないでもなかったが、文学精進の苦労話を子供の頃から見聞きしていたから、あえて非文科系を選んだのだろう。

そのくせアガサクリステイの文庫本をどっさり買い込んで読み耽っていた。

孫の方も少し変わっている。第二外国語はフランス語だろうと思っていたら「おじいちゃん、スペイン語にしたよ」

「フーン」と私。これは案外、正解かもしれない。スペイン語とは、いいところに目をつけた。

これからの世の中は波瀾万丈の繰り返しになるだろう。人が目をつけないところでシコシコ頑張るしかない。

私が若ければ、自費でスペイン留学をしたいところである。「斜陽の帝国」といわれるが、その高等教育機関は、サラマンカ大学、マドリード・コンプルテンセ大学、バリャドリード大学、バルセロナ大学、サンティアゴ・デ・コンポステーラ大学、デウスト大学など多彩。

 
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