広島市の松井一実市長は記者会見でアメリカのオバマ大統領が来月の伊勢志摩サミットに合わせた広島への訪問を検討していることに関連して、「原爆を投下した責任を追及する気持ちはあって当然だが、どこかでそれを乗り越えないといけない」と述べ、謝罪を求めることを目的にするのではなく核兵器廃絶に向けた歩みを進めることが重要だという考えを示しました。
この中で松井市長は、「原爆投下は70年を超える前のことで、直後であれば謝罪を求める気持ちが勝っていたし、責任を追及する気持ちはあって当然だ」と述べました。
そのうえで、松井市長は「『謝った、謝らない』という議論を一人一人が乗り越えるということをぜひやりましょうと申し上げている。
次の世代、その次の世代と引き継ぐときにそれを乗り越えないといけないときが必ずある」と述べ、謝罪を求めることを目的にするのではなく核兵器廃絶に向けた歩みを進めることが重要だという考えを示しました。
また、松井市長は「被爆の実相を見て政治指導者として核兵器廃絶に向けた決意を表明することがいちばんの望みだ。チャンスがあれば被爆者の話も聞いてもらいたい」と述べ、広島訪問が実現した場合にはオバマ大統領が被爆者から直接体験を聞く機会を設けるべきだという考えを示しました。
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