冷たい”盛り”なのだが、ソバとウドンの「合い盛り」が好み。お江戸で覚えた合い盛りなので、当然のことながらソバが勝ると思っていた。
ただウドンを関西風ではなくて関東風のつけ汁で食べてみたいと思っていて久しい。たしかに麺はソバの方が良かった。だがウドンも悪くない。それで合い盛り党になった。
もう四十年も前のことになるが、富山に行って地元紙の編集局長さんにウドン屋に連れていって貰った。目の前でウドンを捏ねて、巧みな包丁さばきでウドンをさばき、大きな釜でうでてくれる。
私がソバ好きと知っていたので、ウドンとソバの合い盛りを注文してくれた。東京で合い盛りは何度か食べているので、富山も同じようなものだと思っていた。
だが富山の合い盛りウドンは格別に美味しかった。聞けば粉は琵琶湖周辺のものを使っているという。ウドンはつるつるしていて、ちょっとコシがある。つけ汁はお江戸風。
ウドンは讃岐うどんというのが流行だが、関東者の私には麺もつけ汁もいまいち。そんな時に富山のウドンにお目にかかった。富山ウドンは少し固茹で。
いい店だったが、いまもやっているのか分からない。
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