羽田空港で、11日、4匹の犬が敷地内に入り込んでいるのが見つかり、たびたび滑走路に近づいたため、12日までに合わせて18便に遅れなどの影響が出ました。4匹のうち3匹は捕獲され、空港事務所は残る1匹の捕獲を急ぐとともに、犬が入り込んだ原因を調べています。
国土交通省東京空港事務所によりますと、11日午後3時すぎ、羽田空港のA滑走路近くの誘導路で4匹の犬が見つかり、滑走路に近づいたため、大分からの便が着陸をやり直したほか、9便に遅れが出ました。さらに、12日も2度にわたって滑走路に入り込み、7便に遅れが出たほか、上空で待機していた全日空の新千歳からの便が仙台空港に目的地を変更しました。
4匹のうち、11日の夜に1匹、12日午後に2匹が相次いで捕獲されましたが、残る1匹はまだ捕獲されていません。4匹はいずれも白っぽい中型犬だということで、このうち捕獲された1匹は雑種のメスで、毛は短く、首輪をつけていませんでした。
羽田空港は赤外線センサーのついた高さ3メートル以上のフェンスで囲まれ、各ゲートには24時間態勢で警備員が配置されています。航空各社によりますと、犬が貨物から逃げ出す可能性は極めて低いということで、空港事務所は残る1匹の捕獲を急ぐとともに、フェンスなどに異常はないか確認を進め、犬が入り込んだ原因を調べています。
■4匹の犬 滑走路内をどう移動したか
東京空港事務所によりますと、4匹の犬は11日午後3時40分ごろ、空港の北側のA滑走路近くの誘導路にいるのを管制官が見つけたということです。
犬はいずれも白っぽい色をしていて、午後4時には空港の東側に位置するC滑走路の近くまで移動したということです。この際、着陸しようとした大分からの旅客機があったため、管制官が着陸のやり直しを指示しました。犬は4匹ともそのまま居続けたため離陸が出来ない便が相次ぎ、9便に遅れが出ました。午後7時半ごろ、空港側の依頼を受けた東京都動物愛護相談センターが1匹を捕獲しました。
12日になっても影響が続きました。残った3匹は2手に分かれ、2匹は空港南側のD滑走路に移動しました。2匹は2度にわたって滑走路内に入り、7便が遅れたほか、上空で待機していた新千歳からの便が燃料が少なくなったとして仙台空港に向かい、給油し直した影響で1時間半の遅れが出ました。この2匹は午後3時ごろ捕獲されました。
空港事務所によりますと、最後の1匹は東側のC滑走路の近くを歩いたあと、午後5時現在、北側にあるB滑走路の近くにいるということで、捕獲を急いでいます。
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