乃木希典学習院長が集めた生徒の家紋 古沢襄

他家の墓を見て回るのは他言を憚る趣味なのだが、この”墓荒らし”を始めて二十年近くになる。還暦を迎えた頃、家の紋章である「家紋」に興味を持った。家紋の研究書には大正十四年発刊の「日本紋章学」がある。沼田頼輔氏が明治書院から発刊した一千数百ページに及ぶ大著だが、戦後の家紋に関する本は「日本紋章学」に依拠するものが多い。

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