佳子さま 20歳の誕生日     古澤襄

気品のある成年皇族の誕生で日本社会に与える影響が少なからずある様に思う。しかも自分の思うことをはっきりと言う若き佳子さまには誰もが好感を覚えたのではないか。

来年四月からICU=国際基督教大学に入学されるので、成年皇族として臨む公務は夏休みに集中するのだろうが、佳子さまブームが起こる気がする。

■秋篠宮ご夫妻の次女の佳子さまは29日、20歳の誕生日を迎えられました。佳子さまは、誕生日を前に記者会見に臨まれました。

この中で佳子さまは、20歳の成年を迎える気持ちについて、「高校生のころは、成年というと、ずいぶん大人のイメージがございましたが、いざ自分が成年を迎えるとなると、まだ未熟なところが多くあると感じています」と話されました。

そして成年皇族として臨む公務について、「これからさまざまな活動に参加するなかで、自分の関心を持っている分野について考えていきたい」としたうえで、「いただいた仕事を一つ一つ大切にしながら取り組んでいくべきだと考えています」と述べられました。

また、ご自身の性格について尋ねる質問には、「長所は自分ではあまり思いつきません。短所は、父と同じように導火線が短いところがありまして、家の中ではささいなことで口論になってしまうこともございます」とユーモアを交えて答えられました。

そのうえで父親の秋篠宮さまについて、「自分にはない考え方や発想を持っていて、話していると考えさせられることがよくあります」と話されました。

一方、学習院大学を中途退学し、来年の春、ICU=国際基督教大学に入学することについては、大学生になり公的な活動が増えるなか、英語でコミュニケーションを取れることや、幅広い知識が大切だと感じるようになったと述べたうえで、「充実した英語教育や専攻を決めずに幅広く学ぶことのできるリベラルアーツ教育を実施しているICUで学びたいと考えるようになりました」と語られました。

結婚については、「将来的にはしたいと思っていますが、来年の春からまた再び大学生になりますし、現在は考えていません」と話し、理想の男性像に関しては、「一緒にいて落ち着ける方がいいと思っています」と答えられました。

佳子さまは29日、皇居宮殿で成年の行事に臨まれます。

佳子さまの皇居での映像を公開佳子さまの成年にあたって、宮内庁は今月19日に佳子さまが皇居を訪ねられた際の映像を公開しました。

このうち皇室ゆかりの美術品を所蔵・公開している「三の丸尚蔵館」で撮影された映像には、佳子さまが学芸員の説明を受けながら、雅楽にちなんだ絵や置物をご覧になっている様子が映されています。

また宮中の儀式や行事で雅楽を演奏する「楽部」を訪ねた際に撮影された映像には、雅楽で使う「大太鼓」や装束を見たり、楽師と呼ばれる演奏者の練習風景を見学されたりしている様子が収められています。

佳子さまの歩み佳子さまは、秋篠宮ご夫妻の次女として平成6年12月29日に誕生されました。

幼いころから絵を描くことや工作などが好きだった一方、体を動かすのも好きで、小学2年生から高校生の終わりまでフィギュアスケートを続けられました。

高校時代には同級生とダンスチームを作り、文化祭で演技を披露されたこともありました。

小学校から高校まで学習院に通い、中学3年間は全国の中学生らによる「少年の主張全国大会」に母親の紀子さまと出席し、高校生になると「全国高校総合文化祭」に秋篠宮ご夫妻と足を運ぶなど、同年代の子どもたちの行事を中心に公的な活動に取り組まれました。

去年大学に進学すると行事に臨む機会が増え、先月には初めて1人で公的な活動を経験されました。ことし8月、それまで通っていた学習院大学を中途退学し、来年の春からは国際基督教大学に通われます。(NHK)

■佳子さま20歳…公務「一つ一つ大切に」

宮内庁で、大太鼓をご覧になる佳子さま(2014年12月19日、東京都千代田区で)=宮内庁提供 秋篠宮ご夫妻の次女佳子(かこ)さまが29日、20歳の誕生日を迎えられた。

これに先立ち、お住まいの秋篠宮邸(東京・元赤坂)で記者会見し、成年皇族となって本格的に公的活動が始まることについて、「いただいた仕事を一つ一つ大切にしながら取り組んでいくべきだと考えております」と抱負を述べられた。

佳子さまは、来春から、姉の眞子(まこ)さま(23)も卒業した国際基督教大(ICU)に入学される。

2年途中まで通った学習院大を今夏に中退し、ICUで学び直す理由を「幼稚園から高校まで学習院に通い、一つの環境しか経験できていないと感じた」とした上で、皇族の公的活動で大切な英語教育が充実し、専攻を決めず幅広く知識を学べるICUの教育に魅力を感じられていたという。

自身の長所を「あまり思い付きません」と述べる一方、短所を「父と同じように導火線が短いところがあり、ささいなことで口論になってしまうこともございます」と笑顔で語られた。

結婚は「将来的にはしたいと思っておりますが、現在は考えておりません」と話し、理想の男性像を「一緒にいて落ち着ける方がいい」と語られた。

佳子さまは、11月9日、東京都内で開かれた「少年の主張全国大会」で初めての単独公務に臨むなど活動の幅を広げられている。

29日は皇居・宮殿などで行われる成年行事に出席される。

      ◇

■佳子さま誕生日記者会見の全文

問1 ご成年を迎えるにあたってのお気持ちをお聞かせ下さい。成年皇族としてご公務に臨む機会も増えますが、特に関心を持っている分野とともに今後の抱負をお聞かせ下さい。

(ご回答)

高校生の頃は、成年というと随分大人のイメージがございましたが、いざ自分が成年を迎えるとなると、まだ未熟なところが多くあると感じております。また、成年を迎えるまでに関わってくださった方々に感謝の気持ちを持っております。

公的な活動に関する関心事ですが、これから様々な活動に参加する中で、自分の関心を持っている分野について考えていきたいと思っております。また、基本的には、自分が関心を持っているかどうかというよりも、頂いた仕事を一つ一つ大切にしながら取り組んでいくべきだと考えております。

問2 佳子さまご自身についてお伺いします。ご自身の性格、長所・短所についてどのようにお考えですか。具体的なエピソードを交えてお聞かせ下さい。日々の生活の中で興味のあること、趣味や将来の夢などについても具体的にお聞かせ下さい。

(ご回答)

私の性格についてですが、長所は自分では余り思いつきません。短所は、父と同じように導火線が短いところがありまして、家の中ではささいなことで口論になってしまうこともございます。

日々の生活の中での関心や趣味についてですが、趣味というほどではございませんが、幼い頃から絵を描いたり、物を作ったり、体を動かしたりすることが好きで、今でも続けております。

また、将来の夢につきましては、あくまでも夢ですので、自分の中で温めておきたいと思っております。

問3 ご家族についてお伺いします。ご両親と眞子さま、悠仁さまはそれぞれどのような性格で、佳子さまにとってはどのような存在ですか。普段お話しになっていることや、印象に残っている出来事など具体的なエピソードを交えてお聞かせ下さい。祖父母としての両陛下についても併せてお聞かせ下さい。

(ご回答)

家族それぞれの性格を一言で表すのは難しいので、私にとって印象に残っていることについてお話しさせていただきます。

父は、自分にはない考え方や発想を持っていて、話していると考えさせられることがよくあります。幼い頃から質問をするとすぐに答えてくれ、様々なことを知っているという印象を持っております。家の中に出てきた虫を捕まえてくれるなど、頼りになる面もございます。

母は、週刊誌などでは様々な取り上げ方をされているようですが、娘の私から見ると、非常に優しく前向きで明るい人だと感じることが多くございます。幼い頃は手紙にスマイルの絵を描いてくれたことが、よく印象に残っております。

姉は、何でも話すことのできる頼りになる存在です。姉と過ごす時間は非常に楽しいので、よく姉の部屋で過ごしております。今は海外にいるので余り会うことができず、寂しく感じることもありますが、時々連絡を取っております。

弟につきましては、私は幼い頃から弟か妹が欲しいと思っておりましたので、弟が生まれたときは非常にうれしかったことをよく覚えております。年は離れておりますが、けんかをしたり一緒に遊んだりしております。最近は姉が海外にいて、また、両親も仕事で家にいないことが多かったため、2人で折り紙をしたり本を読んだりして過ごす時間もございました。

最後に祖父母としての両陛下についてですが、お若かった頃のご自身の経験などをよくお話ししてくださいます。日本を始め海外についての歴史や自然・文化などについてお話ししてくださることもあり、学ぶことが多いと感じております。

問4 来年4月から国際基督教大学(ICU)に進学されることになりました。新たな学びの場としてICUを選ばれた理由と、サークル活動などを含め学生生活への抱負をお聞かせ下さい。学習院大学中退を決めた理由と、進路についてご両親、眞子さまとお話しになったことも併せてお聞かせ下さい。

(ご回答)

国際基督教大学、ICUと呼ばせていただきますが、ICUを受験した理由は、ICUの教育が魅力的であると感じたからです。私は昨年の春に大学生になってから、公的な活動に参加させていただく機会が増えました。このような中で、英語でコミュニケーションを取れることや、幅広く様々なことを知っていることが大切であると感じるようになりました。このような点で、充実した英語教育や専攻を決めずに幅広く学ぶことのできるリベラルアーツ教育を実施しているICUで学びたいと考えるようになりました。

ICUでの学生生活ですが、学業に励みながら楽しく充実した学生生活を送りたいと思っております。

次は退学した理由でしたか。

記者

そうです。

(ご回答)

学習院大学を退学した理由ですが、私は幼稚園から高校まで学習院に通っており、限られた一つの環境しか経験できていないと感じることが多くございました。そのため、中学の頃から別の大学に行きたいと考えるようになり、受験いたしましたが不合格となったため、内部進学で学習院に進学いたしました。入学したからにはきちんと卒業するべきだという考えもございましたが、学生生活を送る中でやはり別の環境で学びたいという思いがあったことと、先ほどお話しいたしましたように、ICUで学びたいという思いがあり、退学いたしました。

私が学習院を退学したことについて様々な臆測があると聞いておりますが、私個人の問題であって学習院大学が悪いということではございません。長い間お世話になった学習院の方々に深く感謝しております。

進路につきましては、ある程度自分の中で考えてから、両親と姉に報告いたしました。3人とも賛成してくれ、「頑張るように」と言われました。

この質問に関連して申し上げたいことがございます。私がICUに合格する前から、ICUを受験するという内容の報道がされていました。この報道を宮内庁が発表したものと勘違いされている方が多いようですが、宮内庁から私がICUを受験するという内容の発表はしておりません。合格するかどうか分からない中でこのような報道があったことで様々な誤解があったと思いますし、ICUの方々にもご迷惑をかけたのではないかと思い、申し訳なく思っております。

問5 ご両親は学生時代に出会い、結婚されました。ご自身のご結婚についてのお考えと、理想とする男性像についてお聞かせ下さい。また、ご結婚で皇籍を離れる女性皇族の役割についての議論が続いています。こうしたことの受け止めも併せてお聞かせ下さい。

(ご回答)

結婚につきましては、将来的にはしたいと思っておりますが、来年の春から、また再び大学生になりますし、現在は考えておりません。

理想の男性像は、一緒にいて落ち着ける方がいいと思っております。

結婚で皇籍を離れる女性皇族の役割について議論がされていることは聞いておりますが、先ほど結婚については考えていないとお話ししましたように、まだ私にとって実感として捉えることのできる段階のものではございません。

◆関連質問◆

問1 問2でご自身のご性格について、ささいなことで口論になるような、導火線が短いということをおっしゃっておりましたけども、11月の秋篠宮さまのお誕生日の会見の時に佳子さまのことをお聞きしたところ、かつてかなり激しい口論とか応酬になったことがあるというふうにおっしゃってまして、また一方、非常に参考になるですかね、的を射た指摘をしてくれることが多いともおっしゃっておりました。具体的な、こちらでご紹介いただけるようなエピソードがございましたら、ご紹介いただけますでしょうか。

(ご回答)

そうですね、結構日常的によく口論になってしまいますし、私が様々なことを指摘してしまうこともよくございますので、これといって具体的な例はございません。

記者

会話の中で何かちょっと秋篠宮さまが佳子さまから見ておかしいとか、何か変だなと思うことをちょっと指摘されるということがあるのでしょうか。

(ご回答)

そういうことです。

記者

ありがとうございます。

問2 先ほどご趣味のお話の中で、体を動かすことがお好きだというような話で、今も続けていらっしゃるというようなお話があったんですけれども、これまで体を動かされたもの、やってこられたことと、今続けていらっしゃることとはそれぞれどういうものなのかというのを教えていただけますでしょうか。

(ご回答)

これまでは、高校の終わりまでフィギュアスケートを続けておりました。今では、これといって特にはございませんが、家の中で体を動かしたり、弟と家の中や外で遊んだりしております。

記者

悠仁さまとはどういう形で体を動かして遊ばれたりされているのでしょうか。

(ご回答)

鬼ごっことか、縄跳びとかです。

問3 ちょっとお答えになりづらいことなのかもしれませんが、学習院の質問の中で限られた一つの環境だと感じることがあったということをおっしゃっていましたが、これはもうちょっとどういうことかお話しいただければありがたいのですが。

(ご回答)

私は幼稚園から高校までずっと学習院におりましたので。

記者

どういう時にそう感じる場面があったんでしょうか。

(ご回答)

そうですね(と、少しお考えになる)。例えば、私と同じように幼稚園から大学までずっと学習院に通っている方もいらっしゃいますし、そうするとなかなか新しい方と出会う機会もありません。そういうことも含め、同じ学校にいると、やはり限られた環境だなと感じることがございます。

問4 私は長く担当しているもので、ご一家のですね、お出掛けの際の取材などで、佳子さまがご両親の後ろに恥ずかしそうに隠れているというそんなお姿を見てて、今の会見を拝見していて、そのお姿からちょっと想像つかないと言いますか、感動したのですけれども、皇族としてですね、ご自身が他の方とは違う、同じ学習院の環境の中におられて、ちょっと私は違う立場にいるんだ、ということをご自覚になったのはいつ頃からでございましょうか。

(ご回答)

これといったきっかけはなかったように思いますが、小学生の頃からだったと思います。

記者

何年。高学年。

(ご回答)

低学年だと思います。(読売)

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