■歴史問題と分離対応
【ソウル時事】韓国の趙太庸外務第1次官はワシントンで16日開かれた日米韓の外務次官協議後の共同記者会見で、対日関係に関して「歴史について一貫した立場がある」と述べつつも、「北朝鮮問題など他の分野では協力を強化していく」と表明した。
日韓関係改善を求める米国の「圧力」を受け、歴史問題と切り離して安保協力を進める立場を鮮明にした形だ。
歴史と安保の分離対応は、これまでも韓国政府高官が言及していた。聯合ニュースは趙氏の発言について「外交舞台で公式なものにした」と評価。趙氏は「違いがあっても、日韓の協力を促進する知恵を見いださなければならない」とも語った。
柔軟姿勢の背景には、北朝鮮の核・ミサイル開発や中国の海洋進出をけん制するために日米韓の連携を重視する米国の意向がある。
4月下旬の安倍晋三首相に続き、朴槿恵大統領は6月にも訪米予定で、米国は一連の機会を捉えて日韓関係を改善させたい考えだ。
こうした中、米国では、歴史問題で日本非難を続ける韓国へのいら立ちが強まっているといわれる。ブリンケン米国務副長官は16日の記者会見で、「日韓の間に緊張が存在するとしても、両国が直面する共通の課題がはるかに重要だ」と述べ、過去よりも現在に目を向けるべきだと訴えた。
こうした流れを受け、韓国は最近、日本への融和シグナルとも取れる動きを見せている。8カ月以上続いた産経新聞の加藤達也前ソウル支局長の出国禁止措置を14日に解除。同日には、5年ぶりとなる日韓の外務・防衛当局の局長級安全保障対話も開かれた。
ただ、こうした動きが本格的な関係改善に結びつくかは不透明だ。聯合ニュースは「米国の試みを日韓関係改善につなげるには、日本の明確な態度変化が必要」と指摘する。
しかし、韓国が最重要視するいわゆる従軍慰安婦問題は、両国の見解差が依然大きい。韓国が再び態度を硬化させ、歴史と安保の分離対応が行き詰まる可能性も否定できない。(時事)
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