各紙が朝刊で日米首脳会談で鳩山首相がオバマ米大統領に普天間移設は「私を信頼してほしい」と伝えていたことが暴露されている。この発言をした鳩山首相には深い意味はなかったのであろう。国内政治では、この手の曖昧な発言を鳩山首相はよくする。状況に応じて前言を翻すから”ブレる発言”といわれてしまうが、高支持率があるから、あまり問題にならない。
だが同盟国の首脳の間では”ブレる発言”は信頼関係を毀損することになりかねない。
鳩山首相は普天間移設に関する沖縄県民の反対感情があるから決断できないでいる。日米合意の履行と反対感情の狭間で模様眺めする日々が続いている。先延ばしをすれば日米関係が危うくなる隘路に迷い込む状態にある。
国内政治を優先すれば、普天間移設は県外に求めるしかない。だが県外移設の具体案があるわけでない。「私を信頼してほしい」との意味は、普天間移設でもたついても”バラク・ユキオ”の信頼関係があれば、日米同盟はいささかも揺るがないというメッセージなのであろう。
問題はそのメッセージを米側が額面通り受け取っているかである。”バラク・ユキオ”の信頼関係といっても単なる鳩山首相の思い込みの域を出ない。不動の信頼関係というのにはほど遠い。普天間移設に伴う米側の負担は米議会で削減されようとしている。削減されれば、普天間移設は白紙になり、米海兵隊のグアム移転は出来なくなる。
それは沖縄県民の負担が軽減されない現状維持になる危険性を孕んでいる。決断を先延ばしすれば、国内政治にも悪影響が及ぶ。あらゆる意味で年内に普天間移設を決着させないことには、鳩山内閣は重大な岐路にさしかかる。その意識が希薄なまま「私を信頼してほしい」では、オバマ米大統領も当惑するのではないか。
<13日に開かれた日米首脳会談で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題への対応をめぐり、鳩山由紀夫首相がオバマ米大統領に対し、「私を信頼してほしい」と伝えていたことが分かった。日米外交筋が明らかにした。オバマ氏は翌日の演説で、閣僚級作業部会を通じて日米合意を履行するとの認識を示した。首相の発言を聞いて合意通りに進むと受け止めた可能性がある。
普天間移設問題についてはオバマ氏側から取り上げた。別の関係者によると、首脳会談でオバマ氏は鳩山政権が日米合意の検証を進めていることには理解を示したが、「基本は守るべきだ」と日米合意の履行を求めた。「我々は良き友人だ。基地のインパクトを最小限にすべきだ」とも述べた。
一方、首相は総選挙の際に普天間飛行場の県外や国外移設を目指す考えを訴えた経緯を説明。その結果「沖縄県民の期待が高まっている」と状況を伝えた。その上で、最終判断の方向性は示さずに「私を信頼してほしい」と理解を求めたという。
首脳会談前には、「日米間のぎくしゃくぶりを際立たせる普天間問題には踏み込まない」との観測が強かった。外務省幹部は「首脳会談ではっきりものを言った方がよいとの判断が米側にあった」と説明している。
首相は会談後の共同記者会見の冒頭で「『バラク』と『由紀夫』という呼び方も定着してきた」と発言し、オバマ氏との信頼関係の深さをアピールしていた。しかし、オバマ氏が翌日の演説で示した認識に対し、首相はアジア太平洋経済協力会議(APEC)に出席するため訪れたシンガポールで、作業部会は「日米合意が前提ではない」と記者団に指摘。両首脳の認識の食い違いがあらわになった。
オバマ氏の発言を直後に否定したことで、米側に不信感を与えた可能性もある。(朝日)>
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4418 ”ブレる発言”は信頼関係を毀損 古沢襄
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