菅民主党は発足当初から国会会期と参院選日程という難問に直面している。民主党としてはV字回復をみせた支持率を背景にして、一気に参院選に突入したいところだ。「6月24日公示―7月11日投開票」が最短コースになる。
しかし連立を組む国民新党は、会期を二週間延長して郵政改革法案の成立を求めてきた。連立離脱も辞さない構えなので、国民新党の意見を無視できない。社民党が連立離脱したことによって民主党が失った支持票は約三百万票だと言われている。そのうえ国民新党=大樹会つまりは特定郵便局長たちの支持票四十万票を失うのは痛いということであろう。
このあたりは組織票を重視する小沢前幹事長らしい思想といえる。大樹会で小沢氏は郵政改革法案を必ず成立させるとお約束すると太鼓判を押している。
しかし参院民主党は郵政改革法案のために二週間も会期を延長するのを反対している。”鉄は熱い中に打て”・・・V字回復をみせた民主党の支持率が冷めない中に選挙に入る。参院選を控えた当事者たちにとっては、一千万票を超える無党派層の支持票の行方の方が大事である。
オリジナル民主党はもともと無党派層の支持頼みの選挙をやってきた。だから”風”には敏感である。脱小沢に徹するならば、会期延長はせずに「7月11日投開票」でいきたいところであろう。さて菅首相はどう判断するのであろうか。政権にとって、国会と参院選という二つの「関門」が早くも待ちかまえていると読売新聞が書いている。
<菅新首相は8日午後に新政権を発足させるが、国会と参院選という二つの「関門」が早くも待ちかまえている。会期末を16日に控えた今国会の会期を延長するかどうかは、政府・民主党内の意見が二分している。調整は難航しており、新政権、新執行部の力量を占う最初の試金石となっている。
会期延長は、「6月24日公示―7月11日投開票」が有力視される参院選の日程変更に直結する。延長幅は2週間が想定されており、延長の場合は、「7月8日公示―同25日投開票」にずれ込む見通しだ。
菅氏は延長の方向で検討するように指示したが、夏の参院選で改選を迎える民主党参院議員を中心に、「延長は野党に追及の時間を与えるだけだ。支持率低下のリスクが高まる」と延長反対論が強まっている。
新政権発足を受けたマスコミ各社の世論調査で、民主党の支持率が「V字回復」を果たし、早期の選挙戦突入が得策との判断が働いている。さらに、「郵政改革法案、労働者派遣法改正案、国家公務員法等改正案などの成立に野党が協力するはずがなく、会期を延長しても強行採決は避けられない」と、延長による法案処理によって、党のイメージダウンを懸念する向きも強い。
だが、延長しない場合、連立の枠組みが揺らぐ可能性が出てくる。国民新党は郵政改革法案の今国会成立を強く求めており、同法案成立には、2週間以上の延長が必要と見られているためだ。同党の亀井代表は菅氏との間で、「郵政改革法案の成立を期す」との政策合意を交わしている。
菅氏も4日の記者会見で「(国民新党との)合意にそって全力を挙げていきたい」と述べた。民主党執行部にすれば、社民党が連立を離脱したばかりだけに、国民新党との関係悪化は避けたいという思いが強い。
一方、自民党など野党は、政治とカネの問題に絡み、小沢一郎前幹事長らの証人喚問を要求しており、これにどう対応するかも課題だ。自民党内には、「会期を延長して、政治とカネの問題で民主党を揺さぶった方がいい」との意見が出ている。民主党は「会期を延長すれば、政治とカネを巡り、政治倫理審査会や予算委員会の開会も必要になる。だが、このまま閉会すると、『疑惑隠し、政策隠し』と批判されかねない」と苦悩している。
夏の参院選は、菅民主党が、鳩山内閣の支持率急落に伴って離れた支持層を、どれだけ取り戻せるかが焦点だ。首相交代や新執行部の発足により、政党支持率は回復基調にある。党内からは参院選で60議席以上を獲得し、単独過半数(122議席)を確保することも「再び視野に入ってきた」(参院幹部)と強気の声も出ている。
枝野幹事長は8日未明の民放番組で、支持率の回復について、「まだ『瞬間風速』なので、本当にしっかり仕事をしていかないと、どうにでも振れる数字だ」と述べ、楽観論を戒めた。
今後、民主党は各選挙区の情勢調査を行い、接戦の選挙区に集中的に人員や選挙資金を投入する方針。枝野氏自身も「全国行脚」をスタートさせ、新政権の政策をアピールして回りたいとしている。
ただ、野党は「表紙を替えただけで、民主党の政権担当能力の欠如、バラマキ体質は変わらない」と批判を強めている。普天間問題や宮崎県の口蹄疫(こうていえき)問題など、鳩山政権が積み残した課題にどう対応するかという課題も残る。対応を誤れば、「ご祝儀人気」も下落しかねない。(読売)>
<政府・民主党は8日、参院選の日程を「6月24日公示―7月11日投開票」とする方向で最終調整に入った。
菅首相が党幹部に指示した。
参院民主党では、菅内閣発足で支持率が回復基調にあることから、6月16日までの通常国会を延長せず、7月11日の投開票を求める声が多い。首相も参院側の意向を重視した。
国民新党が求めている郵政改革法案の今国会での成立は見送り、参院選後の臨時国会で成立を目指す方向だ。(読売)>
<[東京 8日 ロイター] 8日発足した菅直人政権で再任となった亀井静香郵政・金融担当相は同日夜の初閣議後会見で、郵政改革法案の今国会での成立は両党できっちり合意した上で連立を組んでいるとし、選挙後への先送りは「あるわけがない」と述べた。
経済政策をめぐっては、菅直人首相と基本的に意見の食い違いはないとし、経済の成長なくして財政再建はあり得ないとの持論をあらためて展開。消費税率引き上げなどの議論については「税の取り方ばかりに熱心になったところで、経済が死んでしまえば税収は上がらない」と繰り返した。
足元では、欧州の財政危機などで、日本経済にとっても株式など金融市場や輸出面で産業界にも悪影響が及ぶ懸念はあるが、亀井担当相は、外国経済に頼ることだけでは危険だとし、内需振興が安定的な日本経済の発展に不可欠との認識も語った。(ロイター)>
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5734 国会延長、政府・民主党内の意見が二分 古沢襄
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