1284 予想せざる政界ルート 古沢襄

守屋武昌・・・”防衛省の天皇”と言われ、飛ぶ鳥を落とす勢いを誇示したかつての防衛事務次官も東京拘置所の塀の中で東京地検の厳しい取り調べを受ける身となった。拘置期限がきて再逮捕された防衛専門商社・山田洋行の元専務宮﨑元伸(日本ミライズ創業者、同社元社長)から度重なるゴルフ接待などを受けていた収賄疑惑が守屋逮捕の理由だが、東京地検は守屋・宮崎逮捕を突破口にさらに大きい防衛利権の構造疑惑に迫ろうとしている。
いわゆる政界ルートの疑惑解明なのだが、守屋容疑者と宮崎容疑者を別々に取り調べ、その食い違いをひとつひとつ追及しながら、真相に迫る毎日となった。その内容はほとんど洩れてこない。徹底した報道管制をひいているので、マスコミにも守屋容疑者と宮崎容疑者の名が出ることが少なくなった。
だが、取り沙汰されている政治家とは、まったく別の人物が、ここにきて政界ルートの捜査線上に浮上しているという。与野党ともに不気味な東京地検の動きとなった。東京地検の取り調べは新段階に入ったとみるべきであろう。元代議士を含めて焦点の対象者を再検討してみる必要がある。
それだけ防衛利権をめぐる疑惑は歴史が古く奥が深い。その中で贈収賄事件の時効となる五年に絞った容疑事実を固め、白日のもとに晒す捜査方針を東京地検は持ったとみるべきであろう。五年に絞った容疑事実を解明するするためには、時効に入っている疑惑についても背景として解明する必要が出てきた。その延長線上から五年に絞った容疑事実が浮かんでくる。
小泉元首相の懐刀と言われた飯島勲・元首相秘書官が久々に登場して、長野市内のホテルで講演し、守屋容疑者について、小泉政権当時は防衛専門商社側との癒着を察知できなかったと述べた。
飯島氏は「首相官邸で官僚を全部チェックするのは無理。防衛庁(当時)から何も報告はなく、知らなかった。少しでもあんな話が上がってくれば、即座に守屋容疑者をつぶしていた」という。
その一方で、「罪だけでなく功もあった。自衛隊のイラク派遣や米軍再編など、小泉政権が重視した政策課題に取り組み、成果を上げたから重用した」ともいっている。
これは事実であろう。同時に守屋容疑者からは政界ルートのすべてが出てこないことを示唆している。政界ルートへの突破口は、むしろ宮崎容疑者から出てくることを予想させる。宮崎容疑者こそがキイ・マンという見方をした方がいい。
守屋容疑者夫妻に対するゴルフ接待は、お茶の間の話題としては興味を惹くが、政界ルートに斬り込もうとしている東京地検にとっては、本筋ではない枝道のひとつに過ぎない
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