韓国からみると日米同盟は「衝突の一歩手前」と映る。朝鮮日報は「互いに不信感も増幅している」と報じている。その裏には米国のアジア政策が日本から韓国に軸足を移す期待感がかいまみえる。ゲーツ米国防長官が日本を「脅迫」して、それに鳩山政権が反発していると解説している。
日本に対する競争意識が強烈な韓国のことだから、意識的に「衝突の一歩手前」と言っているのだろう。だが鳩山政権は日米同盟は基軸という姿勢は崩していない。すでに軌道修正を図る動きが出ている。衝突を期待していたら、当てが外れるのではないか。
<日本で民主党政権が発足してから1カ月、日米関係は安全保障上の懸案をめぐり、尋常でない局面を迎えている。日米同盟の特殊性を考えると、「衝突の一歩手前」と言ってもよい状況だ。互いに不信感も増幅している。
■ゲーツ長官の「脅迫」に日本反発
ゲーツ米国防長官は21日、日本を離れる直前の記者会見で、日本政府に対し、普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題で退路を断つ圧力をかけた。飛行場を沖縄県内の他地域に移す、という過去の合意事項を日本が守らない場合、米国も沖縄駐留の海兵隊兵力8000人のグアム移転、普天間飛行場の土地返還という当初合意に応じない、と表明した。
その上で、11月12日に予定されるオバマ米大統領訪日までに決断するよう迫った。ゲーツ国防長官は訪日期間中、自衛隊による栄誉礼も拒否した。
日本の外務省関係者は、「公の場で脅迫したにほかならない」「民主党政権を手なずけようとしている」と述べるなど、当惑した表情を隠し切れなかった。読売新聞は「日米同盟が一挙に緊迫している」と報じ、朝日新聞は「鳩山政権に対するゼロ回答だった」と評した。米国側の姿勢を、交渉の余地を全く残さない圧迫ととらえたものだ。
しかし、岡田克也外相は22日、「沖縄の民意と、衆院選で示された民意もある。短期間に米国の言うことを受け入れ、『日米合意だからやります』という結論にはならない」と述べた。
平野博文官房長官も、オバマ大統領訪日までに決断するよう求めるゲーツ国防長官の要求について、「そこで政治的判断をすることは、鳩山首相の発言を踏まえると難しいのではないか」と述べた。オバマ大統領訪日までに決定することは不可能だとの認識は、日本政府内で集約された意見である点を示した形だ。
22日付ウォールストリート・ジャーナルは、在日米軍基地の重要度が高い点も、米国の強硬姿勢の背景だと報じた。米国が過去に自民党政権と合意した在日米軍の再編計画は、次第に強まる中国の軍事力と北朝鮮のミサイルに対する抑止力などを考慮したものだ。
沖縄の基地はその存在だけで、米国と同盟関係にある韓国や台湾を保護する役割を果たす。このため、オバマ政権は既存の合意通りに在日米軍の移転・再編が行われない場合、海外駐留米軍の再編計画全体が影響を受けると判断している。
自民党政権は大半の外交政策で、米国の決定に従った。ジョンズホプキンス大ライシャワー東アジア研究所のケント・カルダー所長は、ワシントン・ポストに対し、「米国が提案すれば日本側はそれに従い、それで終わりだった」と語った。
米国家安全保障会議(NSC)の不拡散問題担当部長だったキャロリン・レディ氏は、ウォールストリート・ジャーナルの取材に対し、「民主党の考えは理解できない。残された鍵は、オバマ大統領訪日前に鳩山首相がゲーツ国防長官の警告を受け入れるかどうかだ」と述べた。(朝鮮日報)>
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