11月12日のオバマ米大統領の来日を控え、米国の対日批判が戦後かつてないほど高まりをみせているので、鳩山政権は揺れに揺れている。米国の世論は鳩山首相に批判の矛先を向けている。思ってもみなかった状況に首相周辺は為すすべがなく戸惑いをみせているのが現状である。
岡田外相は11月早々に訪米して事態打開のためにクリントン国務長官と会談する意向を米側に伝えているが、日本政府の腰が定まらない状況下で、外相訪米を受け入れることに米国側は難色を示している。訪米日程も決まらない状態にある。
日米関係は戦後、最大の危機的状況にある。
それを一番、肌で感じているのは外相よりも北沢防衛相といえる。ここにきて防衛相は①米軍普天間基地の移設は日米合意通りキャンプ・シュワブ沿岸部にする②インド洋の給油業務はソマリア沖に転用する”打開策”を打ち出した。
これに対して鳩山首相は「普天間については、県外、海外ということを訴えてきた。北沢さんの気持ちは分からないでもないが、私はそのようには思っていない」と打ち消した。岡田外相も「(防衛相案は)論理的にちょっと苦しい」と消極的。代わって米軍嘉手納基地に普天間を統合する案でクリントン国務長官と話し合うつもりでいる。
岡田案を米側が受け入れる余地はほとんどない。加えて嘉手納基地周辺の住民は猛反対している。
米側が納得するのは北沢案しかない。だが平野官房長官は「(北沢案は)政府の見解ではない」と否定した。日本政府の混迷状態は、そのまま米政府に伝わっている。米側にしてみれば普天間移設は、橋本政権下で日本側から提案され、曲折のうえで妥協したという思いがある。
国家間の合意事項が政権交代によって破棄されれば、米軍普天間基地は残り、沖縄駐留の米海兵隊のグアム移転も白紙となる。米側にとっては失うものはないが、沖縄県民にとって失うものは、あまりにも多い。日米政府に対する不満は、過激な反基地闘争、反米闘争を誘発しかねない。その危機感がない鳩山政権は、戦後、政治史上で稀にみるKY(空気が読めない)政権と言わざるを得ない。
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4244 無為無策のKY鳩山政権 古沢襄
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