自民党の存続が問われています。これまで自民党のあり方について、この場で自分の意見を述べることはほとんどしてきませんでした。
その主要な理由は、どうしても自然発生的な関心がわかなかったことでしょうか。それほどいまの自民党は魅力のない政党として映るのです。
そのいまの自民党の魅力のなさ、というよりも現在の自民党への忌避感や嫌悪感(激しい表現ですが、正直な心情です)の主要な理由は現執行部の顔ぶれだといえます。
谷垣禎一総裁は従来の自民党内でもリベラル派、左派、親中派とされてきたことは周知の事実です。清潔感や誠実さを覚えさせる人物ではありますが、なにしろ基本的な考え方が政敵であるはずの民主党リベラルと同じ根っこですから、政権批判も切れがありません。
石破茂政調会長も、中味は別にしても、あのくどくどとした話し方から脱しない限り、国民へのアピール力はあまりに貧弱です。中学の物理の新米教員が生徒に重力の説明でもするような、単純なことを複雑で錯綜した言葉遣いでしか話せない「天性」は、悲しいですね。
しかし谷垣、石破両氏はまだまだよいほうです。
いまの自民党にとっての最大のマイナス材料は悪代官風、大島理森幹事長です。顔つき、容貌を取り上げることは公正ではないでしょう。だが幹事長、つまり現在の慣行では党のスポークスマンとされ、テレビなどに出てきての、あの話し方や態度によって、一回、数万票分の有権者の支持が失われていくと思います。
大島氏の物言いはまず出発点が傲慢ふうの態度、さらに表現がまわりくどい。野党としてのストレートな与党攻撃の表現にはならない。そして大島氏の思考も谷垣総裁よりもさらに「心は民主党左派」のようです。だから保守・中道としての自民党の心は語れません。
その最大の例証は大島氏が国会でのやりとりで、日本国の集団的自衛権の行使禁止について、民主党の「行使できない」という一国平和主義的左翼政策を礼賛したことです。この大島発言の詳細は拉致問題の「救う会」で活動する島田洋一福井県立大学教授がご自身のブログなどで詳しく報告してくれました。
日本が安全保障面での孤立や異端を排し、国際基準での正常で普通な国になるには、他のどの国も自明としている集団的自衛権の行使の自由が必要です。この自由は権利であり、義務ではありません。日本国が独自に判断して必要とみなした際にはアメリカでも、あるいは場合によっても韓国やオーストラリアとでも、共同で防衛にあたる権利をみずからに認めておく、ということです。
必要でなければ、使いません。しかし最初からどんな場合でも使えないとしているのが現状です。
日本がいささかでも一国平和主義のカラを脱し、安保面での国際協調を目指すことは、よりバランスのとれた健全な国家に近づくということです。これこそ日本の国益やアイデンティティーをきちんと位置づけていく自民党の基本政策であるべきです。
しかしその自民党の幹事長が従来は共産党や旧社会党が主張してきた一国平和主義、安保鎖国の象徴である集団的自衛権行使禁止を唱える。この一事だけでも、新生の自民党幹事長の資格なし、です。
それ以外にも大島理森氏が自民党の顔の役を演じることのマイナス点は多々あります。少しずつそれらは紹介しましょう。
いま私が主張したいことは、自民党執行部の抜本的な刷新です。緊急を要するその刷新の措置、現状で最大の効果を発揮できるのは大島理森幹事長の辞任です。とにかく大島さんには一日も早く幹事長ポストから退いてほしいですね。でないと自民党は本当に溶解すると思います。
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5299 自民党の大島理森幹事長への勇退の勧め 古森義久
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