珍しく鳩山首相がリーダーシップを発揮したと一般の人は思ったろう。小沢幹事長、輿石東参院議員会長を呼んで、平野官房長官も入って三者協議をした。会談後、首相官邸で記者団に対し「厳しい局面だが、国家国民のために、3人で力を合わせて頑張ろうと打ち合わせた」と述べ、続投に重ねて意欲を表明した。記者団が「首相続投を確認したのか」と質問したのに対し、「当然であります」と胸を張った。
しかし内実は僅か八分。小沢氏は「あらためて話合う」と早々に席を立った。「国家国民のために、3人で力を合わせて頑張ろうと打ち合わせた」とはほど遠い。小沢氏はほとんど発言せず、輿石氏が参院選では30議席台の当選しか見込めない危機的状況を説明しただけである。
参院民主党では鳩山退陣要求が日に日に高まっている。一人区で社民党の選挙協力がなければ、枕を並べて落選する様相を深めている。その厳しい選挙情勢が鳩山首相には分かっていない。このまま小鳩体制で選挙戦に突入すれば、民主党の惨敗は避けられない。
惨敗どころか大惨敗になると参院執行部は危機感をつのらせている。選挙後は鳩山首相も小沢幹事長も責任をとって辞任せざるを得ない。大惨敗してしまったら、政権維持のために連立組替えをする力が民主党にはなくなる。
衆院で圧倒的多数を民主党が持っているというが、社民党の離脱によって三分の二の勢力は失っている。参院で法案を否決されても、衆院で再議決して法案を可決・成立させる力はすでにない。法案を成立させることが出来ない衆院の圧倒的多数は張り子の虎に過ぎない。
法案を成立させる力を失った政権は、解散・総選挙によって国民の信を問うしかない。子供でも分かる理屈である。下手をすると小泉チルドレンがバタバタ落選した昨年の総選挙の二の舞になる。そんな剣が峰に民主党は立たされている・・・その認識がルーピー鳩山には欠けている。参院民主党の執行部の危機感を代弁すれば、そういうことであろう。
<民主党内で31日、米軍普天間飛行場移設問題での迷走や社民党の連立離脱を踏まえ、鳩山由紀夫首相の早期退陣を求める声が強まった。民主党の小沢一郎幹事長と輿石東参院議員会長は同日夕、国会内で急きょ首相と会談し、事態打開に向け協議した。小沢氏は同日夜の正副幹事長会議で、「あらゆる状況が厳しい。社民党が離脱し、非常に厳しい状況だ」と明言し、首相にも「参院選情勢は厳しい」との認識を伝えた。小沢氏は3者会談後の党役員会で今後の対応に一任を取り付けており、一両日中に首相と再会談して首相の進退問題を協議する意向だ。政府・民主党内で緊張感が高まっている。
小沢氏に近い民主党の高嶋良充参院幹事長は31日、国会内で記者団に「非常に深刻な事態に陥っている。事態打開を参院側から要請したい。どのような形で対応されるかは首相の決断にかかっている」と述べ、首相の自発的辞任を公然と求めた。夏の参院選を控え、とりわけ同党の参院側からは首相の辞任を求める声が噴き出している。
首相、小沢氏、輿石氏による3者会談は、約8分間にとどまった。首相は会談後、首相官邸で記者団に対し「厳しい局面だが、国家国民のために、3人で力を合わせて頑張ろうと打ち合わせた」と述べ、続投に重ねて意欲を表明した。記者団が「首相続投を確認したのか」と質問したのに対し、「当然であります」と答え、早期退陣を求める民主党内の動きにクギを刺した。
首相は「私自身のことで迷惑をかけていることは理解しているが、国民のために働かせていただきたい。初心に戻る思いで頑張るしかない」と強調した。一方、9月の民主党代表選への出馬については「そこまで考えている余裕はない」と語るにとどめた。
退陣論の火消しを急ぐ首相に対し、民主党は31日の役員会で今後の対応を小沢、輿石両氏に一任することを申し合わせた。小沢氏は役員会で「首相から呼ばれて話し合おうということだったが、今日は時間がないので、一両日中にきちんとした話をする」と指摘。首相の認識と異なり、続投を容認したわけではないとの見方を示した。
一方、社民党は野党側が提出予定の内閣不信任決議案や首相問責決議案の対応について、改めて協議する。同党の又市征治副党首は31日夜、「民主党との選挙協力の前提は鳩山退陣しか道はない」と語った。首相続投なら民主党は大敗するとの見通しを示したうえで、「小沢氏が何も策を打たないということはないだろう」と首相の早期辞任に期待感を示した。(毎日)>
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5684 小沢氏と進退協議へ 参院で首相退陣論強まる 古沢襄
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