韓国は日本の自衛隊が、北朝鮮の長距離弾道ミサイルが軌道を外れて制御不能となる事態を想定して、万全の防御態勢をとったことに、複雑な反応と心情をみせている。
7日朝、海上自衛隊のイージス艦2隻が長崎県の佐世保港を出港した。出港した二隻は海上配備型の迎撃ミサイルSM3を備えた「ちょうかい」と「きりしま」、これに護衛艦二隻が随伴して、東シナ海に展開する。
これとは別に京都・舞鶴基地からイージス艦「みょうこう」が日本海に出動する。
一方、陸上自衛隊は地上発射型迎撃ミサイル「PAC3」を沖縄県に配備するため、本土から送り込んだ。PAC3は首都圏の三カ所にも配備し、臨戦態勢を整えた。これとは別に米軍の嘉手納基地には、すでにPAC3の発射機二十四機が配備されている。
米軍がひとつの基地防衛に二十四機が配備されているのに対して、日本の自衛隊は全国で二十八機。それを論じても始まらない。むしろ韓国が複雑な反応をみせたことに触れたい。
三月二十八日の杜父魚ブログで「ミサイル:軌道を外れた場合、韓国独力では迎撃できず」という記事を書いた。
韓国軍が保有する「PAC2ー2」はPAC3の一世代前の機種。湾岸戦争で初めて使用されたが、迎撃率はそれほど高くない。北朝鮮の長距離ミサイルを迎撃するためには、在韓米軍が保有するPAC3に依存するしかない。
韓国は今、高い迎撃率を示したイスラエル国産のロケット弾迎撃システム「アイアンドーム」に熱い視線を送っている。
さらに韓国軍は黄海海上に韓国型イージス艦「世宗大王」と「栗谷李珥」を配備することを検討している。この両艦には射程170キロの迎撃ミサイルSM2艦対空ミサイルを搭載しているが、日本のイージス艦の迎撃ミサイルSM3の一世代前の機種。ここは米第七艦隊のイージス駆逐艦に搭載されている迎撃ミサイルSM3に依存するしかない。
だから日本の自衛隊の派手な?展開を横目でみて、「騒ぎ過ぎ」と複雑な反応をみせる心情は分かる気がする。
だが、日本は四囲を海に囲まれているとはいえ、北朝鮮のノドン・ミサイルの脅威に曝されている。しかもノドン・ミサイルの第一撃を受ける前に、北朝鮮のミサイル発射基地を攻撃することは、憲法上許されない。ミサイル防衛に最新の兵器を持つことは、国の防衛上、不可欠の生存の条件となる。
韓国はむしろ三八度線を越えて南下する北朝鮮軍を想定しなければならない。陸軍の近代化、装備強化こそが韓国防衛の優先条件の筈である。北朝鮮のスカッド・ミサイルの攻撃を受ければ、日本と違って敵基地に対する空軍や陸軍の素早い攻撃があるだろう。
日本の自衛隊を横目にみて、韓国も負けじと軍拡競争をするのは、あまり生産的な話ではない。
杜父魚文庫
9425 韓国軍が抱く複雑な心情 古沢襄
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