10276 韓国の対日行動は中国を利す 古森義久

韓国の李明博大統領の竹島侵入をアメリカはどうみるか、です。
いま中国の軍拡や北朝鮮の核開発で危険の増す北東アジアの安全保障情勢のなかで韓国が日本に対し挑戦的な言動をとり、その結果、日韓関係が悪化することは、結局は中国を利するとして、懸念を抱く。アメリカの態度はこんなふうにもまとめられます。
竹島に韓国大統領が強行上陸をしたら、すぐに中国人活動家が尖閣諸島に不法上陸してきました。そこになんらかの関連を覚えるのが普通でしょう。
<<日韓衝突は米国にとって頭痛の種 中国に対抗するにはアジア同盟国の団結が不可欠>>
さて、クリングナー氏は米国政府の取るべき措置として、より具体的な諸点を以下のように提案していた。
・米国を主体とする日本、韓国の3国の安全保障能力を高める3国協力強化の必要性を公式に強調する。
・3国の共通の戦略ビジョンを作成し、軍事的な役割や任務、能力を統合するために防衛相、外相の年次会議開催による米韓日3国安保構想を創設する。
・韓日2国間、米韓日3国間の合同軍事演習や海洋安保協力を増大する。同時に3国共通の平和維持活動、テロ対策、大量破壊兵器拡散防止、麻薬対策、対潜・掃海作戦、人道支援、災害救援作戦などに着手する。
・一度は挫折した「軍事情報包括保護協定(GSOMIA)」の復活を韓国、日本両政府に非公式に促す。
・仲介者という立場を取らずに韓国と日本との和解を促す。同時に両国に対し歴史や領土にからむ紛争案件を、現在の安全保障の課題から切り離すことを勧める。
以上、当然と言えば当然だが、いずれも米国しかできない措置でもある。こうした政策提言からは日本と韓国が対立を深める現状への米国の深い懸念やいらだちも浮き上がってくる。
中国の軍拡や北朝鮮の核武装という脅威が明らかな東アジア情勢の中で、いずれも米国の同盟国としての日本と韓国が安保面での協力を深めてほしいという米国の願いが明らかだとも言えよう。李明博大統領の竹島上陸は米国にそんな悩みを抱かせ、東アジアの安全保障に暗い影を投げたのである。(終わり)
杜父魚文庫

コメント

タイトルとURLをコピーしました