12987 中国はサイバー攻撃では知らん振り  古森義久

米中首脳会談では今回の最大議題だったはずの中国によるサイバー攻撃について、習近平国家主席は逆に中国が被害者だと主張して、アメリカ側の非難に知らぬ顔ですませてしまいました。
この一事をもってしてもこの会談はアメリカにとっては失敗だということになります。

<<「サイバー攻撃」問題提起も成果なし、米国内で「米中首脳会談は大失敗」との声>>
■自国も被害者だと切り返した習近平
その点についてリグネットの報告ははっきり「失敗」という言葉で総括していた。
「首脳会談ではサイバー攻撃に関して、なんの合意も成立しなかった。これにより、米国から見て会談全体は大失敗に終わったと言える。
米国は最近の 米国やその他の諸国に対する大規模なサイバー攻撃とサイバー窃取の発信源が中国であることを明示する十分な証拠を得ていた。それにもかかわらず、中国は首脳会談でも、その前提からこの問題に取り組むことを渋ったのだ」
「リグネットとしては、中国当局が自国内の通信を含むインフラを統括している現状からすれば、中国政府が最近の対外的なサイバー攻撃に少なくとも 関与していることは当然だと見る。サイバー攻撃によって得られる在外の知的所有権の窃取のもたらす経済利益を想定すると、中国政府がその慣行を奨励、あるいは黙認することは十分に考えられる」
「オバマ大統領としてはこのサイバー攻撃問題を正面から提起して、習主席に中国の直接の関与を認めさせ、今後の自粛などを誓約させたかったわけ だ。だが習主席はそれに応じず、逆に中国もサイバー攻撃の被害者だと主張した。だからオバマ大統領の当初の意図は失敗したことになる」

以上がリグネットの分析だった。そしてこの報告は結論として以下のように述べるのだった。
「今回の米中首脳会談は、両国が今後2~3年の間に直面する主要課題のいくつかを少なくとも提示することだけには成功したと言える。その提示の空間を確保したという意味で、場所取りのための首脳会談になったとも言える。この会談は、米国がサイバー攻撃を両国関係の中心部分に課題として置いたという 点で記録に残るかもしれない。しかし同時に中国はその課題の提示をまったく拒んでしまったのである」
となると、今回の米中首脳会談もあまり大きな意義を与える必要がないように思えてくる。(終わり)
杜父魚文庫

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